アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
バスタオル越しのキスの雨
-
シャワーを浴び、髪を拭きながら、リビングへと戻る。
ソファーに座り、ノートパソコンを眺めている九良に声を掛けた。
「俺、ずっとここに居ちゃダメなんですか?」
不満な気持ちを隠すコトともせずに、九良に問う。
日曜の夕方には俺を家に送り届けると、九良は、母に約束をしていた。
九良は、眺めていたノートパソコンを、ぱたりと閉じる。
「お嫁さんになるなら、高校なんて行かなくても……」
文句を紡ぐ俺に、九良は手招きをする。
九良の傍まで行くと、足の間の床に座らされた。
まだ、湿っている俺の髪を、バスタオルでわしゃわしゃと拭いてくれる。
「高校くらいちゃんと卒業しろ」
放たれた九良の言葉に、俺は、不満たらたらな声を返す。
「だとしても、こっから通えばいいじゃん」
「ダメだ」
瞬時に却下された。
ぐるりと九良を振り返り、不機嫌丸出しな顔をする俺。
「お前と一緒に住んだら、オレが困る」
怒っているのかと思っていたが、振り返った視線の先の九良の表情は、困り顔だ。
「仕事、行きたくなるだろうが」
振り返った俺の顔が、また正面を向くように直された。
「お前が居ると思ったら、職場も楽しくなんだろ」
頭から降りた九良の手が、後ろから俺を抱き締める。
バスタオル越しに、俺の頭にキスが降り注いだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
68 / 224