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間違い 8※
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朝と言うには遅すぎる時間に目を覚ました。
ぼうっとする頭で辺りを見渡すとミケはいない
けれど腹の周りに違和感を感じる。
「ふへへっ…ん〜」
布団をめくると腰に腕をまきつけて眠るミケ
そんな幸せそうな顔では注意するにできない。
「ミケ、ミケっ、起きて。」
「んー?ンー、んーー」
寝ぼけているのかグリグリと頭に擦り付ける。
ふわふわな猫っ毛が擽ったい
「ミケ、朝…じゃなくてもう昼だよ」
「んー…ひる、…昼?ひる!?」
「おはよ」
ガバッと急に起き上がったミケは布団にもつれてまたパタンと倒れた。
大丈夫か?
「ニシナさん!お昼だよ!?」
「そうだな」
「準備!準備していこ!!」
余程楽しみにしていたのか
ちょっと焦ってるのがまたなんとも
洗面台にかけて行ったミケの後ろ姿を追い俺も準備を始める。
旅行二日目
今日はミケが行きたいと言っていたガラスの美術館に行く予定だ。
、
「ニシナさんっニシナさんっ!」
「走ったら危ないぞ」
「綺麗!キラキラ!綺麗!!」
既に語彙力を失ったミケは綺麗綺麗と連呼して目を輝かせている。
そう、文字通りガラスに反射した光がミケの瞳をいっそう輝かせているんだ。
眩しい。
ガラス細工の工房を見たり、庭園を歩き回ったりしていたら時間なんてあっという間で
ミケは終始笑顔を絶やさなかった。
「ニシナさ〜ん!」
「ん?」
「旅館戻ろっ!」
「もういいのか?」
まだ閉園まで時間はあるのだからもっと見ていればいいのに
「うんっ!ちゃーんと思い出は作れたからっ」
「そうか。土産は買うか?」
「んーん。いらない。」
ミケはどこに行ってもその場で消費できるものは買うけれど、頑なに形に残る何かを買わなかった。
それが、まるで俺と居た痕跡を残さないようにしているみたいで時々そんなふうに考えてしまう。
「写真は?」
ポケットからスマホを取り出す。
「ぶはっ!ニシナさん写真とか撮ったりするのっ!?」
吹き出してケラケラ笑うミケ
そんなに笑わなくてもいいだろ。
「あははっ、ごめんって!拗ねないで」
「拗ねてない」
「ふは、拗ねてんじゃん!」
でも撮らない
ミケはそう言う。
さっきまでいつもの様に口を大きく開けて声を出して笑っていたのに
今度は柔らかく微笑んで拒絶する。
たまに見るこのミケの表情
俺は酷い奴なのかもしれない
この顔を見ると無性にミケを壊してしまいたくなる。
その表情を崩してミケがきっと触れられたくないであろう場所まで触れてしまいたくなる。
少しの気まずさを感じながら旅館までの帰路に車を走らせる。
ミケは助っ席で窓の外を眺めていた。
当然こちらを向くことは無い
運転中に余所見なんていけないとわかってるのに見ずにはいられない。
形に残る何かを欲しいと思うのは俺だけなのか
ミケは俺と別れたあと、どうするんだろう
また"新しい家"を見つけに行くのだろうか
きっとこれまでもそうしてきたのであろうけれど
嫌だ。
俺はミケのこれからが欲しい
ミケは違うのか
真意の読めない横顔を覗いても答えは得られなかった。
、
「お帰りなさいませ。」
旅館の受け付けにいた人との挨拶もそこそこに
ミケの腕を引いて部屋まで早足で戻る
部屋にミケを押し込むや否や、その唇を塞いだ
「んっ、ふっ…ははっ」
楽しそうに笑うミケがなんだか遠い
体温はこんなに近くで感じられるのに遠い
「に、しなさっ…ンンっ」
「ちょっと黙って」
「あっ、まっ…急、に……」
なんでこんなに心が落ち着かないのだろう
ちゃんとこの手はミケに触れているのに
全然安心できない。
乱雑にミケの衣服を脱がして、自分の指を舐めて濡らしてミケの後ろに指を挿入れた。
「あっ、早っ…しなさ、まっ……んあっ」
昨日シたばかりだから直ぐに俺の指を咥えるミケ
一本、また一本と指を増やして性急に興奮した自身のをミケにあてがった。
「ぁあっ!やっ……ひっ…いき、なり、奥…」
「…」
ミケのいい所に抉るように擦りあげ一気に奥まで挿入れる。
はくっ、と呼吸を乱すミケに少しだけほんの少しだけ荒れていた心が和らいだ気がした。
もっと俺に夢中になればいいのに
俺しか見なければいいのに
でも、それは俺が好きなミケじゃないから
感情が爆発したみたいに腰を打ち付ける。
肌と肌のぶつかる音が妙に透明で、耳に焼き付く
苦しげ、と言うよりも気持ちがいいと言う声で満たされる。
俺だけが、知っていればいい
他の誰にも渡したくない
「俺の知らない、今までのお前の男に嫉妬して狂いそう」
それに対してミケは
「あっ、ん、ぁっ、あ、……へへっ、んっ、」
ミケは声を漏らしながら嬉しそうに笑う
こんな時に、と思うけれどその表情があまりにも幸せそうだから俺は咎めることは出来なかった。
その代わりに、ミケの弱い所を執拗に突いてあげる。
「笑うなんて、余裕だね」
「ちがっ!ああっ!ぁ、だめっ、あ、んっ」
首を嫌々と振って乱れるミケは酷く扇情的だ。
俺は耳元に口を寄せて優しく囁いた。
「ミケ、ダメじゃない」
「ひっ、ぅん、あっ、いぃっ、すきッ、いいっ」
「よく出来ました」
頭を撫でて褒めてあげると嬉しいというようにナカが俺のを締め付ける。
体は素直、とはよく言ったものだ。
ふと、ミケが首だけで振り返る。
口をぱくぱくと開閉させるミケのその口元に耳を寄せる。
「なに」
「俺にはっ……んっ、ニシナさん、だけ、だよっ…?」
うそつき
そんなことない、そんなはずない。
わかっているのに
その言葉だけで喜んでしまう俺も俺だ。
ミケは恥ずかしげもなくその高揚した顔を晒して白濁を吐き出す。
そして、いっそう俺のを誘うように締め付けたミケの中に俺も欲を吐いた。
こんな考え、不毛だ。
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