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一話 なぜ1という漢字はあって0はないのだ。
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ガラッ…ピシャッ
教室のドアを開け入ると隙間がないようにドアを閉める。
「あ、委員長おはよう」
「委員長〜おはよ〜!」
「おはよう。山田さん。花園さん。」
すぐに近くにいたクラスメイトが挨拶をしてくれたので、僕はいつも通り少し笑顔を作り挨拶を返す。
名前を呼んで挨拶するのは交友関係を築く上で大切なマナーだ。
僕の名前は中田 一男(ナカタ カズオ)
齢16である!!!!!!!!!
誕生日は7/24。アナログテレビが終わった日だ!!!
そして、もう分かっているとは思うが、僕はクラス委員長という役職を受け持っている。
ちなみに頭の良さはまぁまぁ上だ!!!!!!!!!
この真っ黒な七三分けの前髪と黒縁メガネのせいでかなりの優等生と勘違いされ、勝手に委員長にさせられてしまった。
おかげさまでお堅いイメージが付けられてしまい、この時期にもなって友達はゼロだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
まったくはた迷惑な話である。
ハタハタハタハタはた迷惑な話である!!!
なぜ2回言ったのかだと?
はた迷惑だからに決まってるだろう!!!(3回目)
ここは一年二組。校舎1階の一番奥の教室だ。
長い夏休みが終わり、季節は秋が始まった。
少し肌寒い教室に、今日僕の着ているセーターはなんともバッチグーな選択だ。
やはり僕は素晴らしい。
ちなみに僕は、"脇役"だ。
クラスでは一応委員長という役目をもらっているが、正直
、僕はゲームの中の世界でシルエットしか描かれていないくらいの脇役中の脇役なのだ。
突然何を言い出すのだこの七三分けの眼鏡は。と思った人もいるだろう。
ひとつ言わせてもらう。七三分けと眼鏡はこの件に関して何も問題ないのだから口出しするな。
さて、本題に戻る。
………………僕は、知っている。
ここが、ゲームの中の世界だ。ということを。
しかもこのゲーム…
ゴリゴリの乙女ゲームなのだ!!!!!!!!!
僕は前世、普通の……いや、結構チャラい男子大学生だった。
長い夏休みの間、旅行で離れる妹に「この乙女ゲーム全クリしといて〜!」とお願いされた。
すごく嫌だったが、深夜に家を出ていることや、悪いことをしていたことを親にばらすと言われたので、渋々プレイしていたのだ。
昔はツレのやつらとよくゲームしていたので、ゲーム自体苦手なわけではなかった。
しかし、乙女ゲームというのはとても難しくて、気づけばハマってやっていて、全クリもした。しかし、
妹を空港に迎えに行く途中、脇見運転したトラックに突っ込まれ………
僕は、死んだ。
そして目が覚めると、僕はこの、"中田一男"として生まれ変わっていた。
この記憶を思い出したのは、この『旭照学園』の校門を通った瞬間だった。
まるで本1冊丸々脳みそに突っ込まれたように前世の記憶を思い出し、
しかも、さまざまな情報を取り入れていく度に、ここが昔妹のためにプレイしていた…
【イケてる学園】 の世界だということに気づいた。
しかし、僕は中田一男という人間を、ゲームで見た事がなかった。
そう、僕はクラス委員長としてでてくるシルエットの男…モブとして生まれ変わっていたのだ。
つまり攻略することもなければら攻略されることもなく、まったくの無関係だということである。
そうと決まれば、
少なくとも、お近付きになりたい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
僕がなにかしたことで世界は変わらないかもしれないし、
もしかしたら変わるかもしれない!!!!!
そんな希望をもって、日々学校内をうろちょろしてみたりはしている。
が、しかし。この季節になっても不思議なほど攻略キャラと深く接したことは無い。
同じ学校にいるので見かけたことはあるし、委員会などで会ったこともあるが喋ったのも事務的なことだけだ。
クソっ…………………!!!!!!!!!!!!
キーンコーンカーンコーン…
ハッ!!!!!授業が始まってしまう!!!!!!!!!!
ではまた説明は後にしよう。
僕は授業を受けなければならないからな。
ちなみにさっきから説明してみたが誰に説明してるかは分かっていない!!!!!!!!!
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