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昼休みも後半に差し掛かり、そろそろ次の授業の準備をしようかと席を立ち上がろうとする。
その時、
「早くどいてよ…そこ俺の席なんだけど。」
ムカつく声が聞こえる。
「それとも自分の席すらわからない馬鹿なの?」
同じクラスの、笹木昴(ささき すばる)♂だ。
ストレートのサラサラとした黒髪に180㎝近い身長と整った顔立ちが特徴の言わばイケメン。
この学校で有名人な、“笹木兄弟”の1人だ。
説明すると、“笹木兄弟”というのはこの学校の在校生である3年生の長男を筆頭に“笹木”の苗字をもつ血の繋がった兄弟たちを女子たちがそう呼んでいる。
なんでそんなに有名なのかっていうと単純に兄弟全員の顔が良いからである。
それに付け加えられて超有名な企業を支えている笹木財閥の御曹司とかなんとかで金持ちなわけで…
まぁ、女子がほっときませんよね。
笹木兄弟1人1人にファンクラブがあるというのを噂で聞いた事がある。
それで、話を戻すと…
その笹木兄弟の1人、笹木昴と同じクラスになってしまったわけなんだが、
なぜか入学当初からやたら恨みのこもったような目で見られているわけで…こういった発言も日常茶飯事となりつつあった。
出席番号で決められた席順で、
朔の後ろに笹木昴、その後ろが俺で…蜜は笹木昴の隣。昼になると何処かへ消える笹木昴の席を俺が借りているってわけだ。
そんなわけで、昼休み後半になると戻ってくる笹木昴に毎回嫌味を言われる始末となった。
椿「あ、ごめん。」
だが、ここは大人の対応を取ろうじゃないか。
どんなに嫌味を言われようが、それを気にしていてはだめなんだよな〜。
昴「ノロマ…成長も遅けりゃ行動も遅いの?チビ。」
大人…の対応…とは?
椿「んだと!誰がチビだよ!誰がっ!!」
朔「お〜い。大人の対応はどこいった〜」
蜜「完璧のせられてるじゃん。まぁ、小さいのは間違いではないわね…」
どっちの味方か分からなくなった幼馴染みと、温かい目で見守るクラスメイトたち。
この口喧嘩はすでにこのクラスでは当たり前になっていた。
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