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少し時間が経ってしまった。
母さんから連絡が来ているであろう優は、今頃中学校の校門の前で俺の事を待っているだろう。
このまま優を1人にはできない。
なんせ、あんなに可愛い顔をしているんだ。拐われることだってあり得ない話じゃない。
俺は駆け足で優の中学校へと急いだ。
▽
椿「おまたせ!優!」
優「ううん、俺も今来たとこだよ〜」
側から聞いたらバカの付くカップルのような会話だが、これが普通となっている俺たち兄弟。今更周りの視線なんてものは気にしない。
こいつが白鳥 優(しらとり ゆう)。♂
170㎝の身長とまだあどけない表情。中学2年生のまだまだ可愛い弟だ。
優「新しい家族ができるんだよね〜!なんだかワクワクしちゃうね!」
椿「…」
優「椿は心配?」
俺の顔を覗き込むように見てくる優。
いつの間にか越されてしまった身長のせいで優を見るときは顔を上げないといけない。
優「大丈夫だよ…母さんすごく幸せそうな顔してたでしょ?きっと、今度こそ良い人だよ。」
椿「優は…無理してないか?」
優「無理…?」
椿「母さんの幸せはもちろん大事。でも、優が楽しくないと母さんは嬉しくないだろ?」
その言葉にニコリと笑った優。
優「最初から楽しめるなんて望んでないよ!辛いものを楽しいものに変えたもの勝ち……なんでしょ?」
その聞き覚えのあるセリフ。
いつか俺が優に言ったものだと気付くのに時間はかからなかった。
椿「そうだな!!」
俺と優は目的地まで歩き出した。
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