アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
「次は俺だね〜!五男の渚(なぎさ)だよ!今は中学2年生!」
案内をしてくれた彼。笹木 渚(ささき なぎさ)。♂
可愛くニコニコと笑っているその子は、どうやら優と同い年らしい。
それを聞いて、優も何だか嬉しそうにしている。
渚「俺も女の子だって思ってたよ〜、ゴメンね?」
首を傾げながら、あざといと称される角度で誤ってきたその子に瞬時に許してしまう。
普通に可愛いのだ。
渚「ほら!最後は玲(れい)だよ!!」
「玲」と呼ばれた残された“笹木兄弟”。
何だか見覚えのあるその子。
何処かで会ったことがあるだろうか…
「……六男…の、玲(れい)。」
そう話した彼。
聞いたことのある何処か凛とした声。
笹木 玲(ささき れい)。♂
“笹木兄弟”末の子で、歳は中学1年生のようだ。
綺麗な顔立ちと大人っぽい雰囲気から、長男の生徒会長様を思わせる。
翼「うちはザッとこんなものだが…兄弟はまだあと1人いるんだ。だが、まだ…」
渚「あ!雪(ゆき)兄来ないって!」
挙手をしながら、元気に身を乗り出した渚君。
それを聞きながら、まだいるのかよ…と内心で思う。
だがこれでわかった。“笹木兄弟”は全員で6人。
学校で有名な“笹木兄弟”だけでも、目立つしそこにいるだけでその場の視線は我がものにしている。
それに他までプラスされた今。
椿「(これは女子は失神するな…)」
翼「来ないとは思っていたが……本当に来ないとはな…」
渚「さっすが雪(ゆき)兄だよね〜」
どうやら“笹木兄弟”は全員で6人のようだ。
入り口で渚君が電話をしていたのは、おそらくその来ない兄弟。
渚「まあ雪兄はほっといて!今度は2人の番だよ!」
そして戻ってきた自己紹介の続き。
最後に残るのは俺と優だけ。
椿「白鳥…椿といいます。春波高校の1年です。」
自己紹介と言ってもできる話なんてこれくらいしかない。
“白鳥”もどうせ“笹木”に変わるのなら言うまいと思ったが、なんとなく…ただなんとなく言ってみたくなった。
渚「椿ちゃんか〜…名前も女の子みたいだね?」
よくもまぁ…人の気にしていることをズケズケと…
そして何の違和感もなく「椿ちゃん」と昔よく言われていた嫌いな呼び方で呼ばれる。
ただ言い返すのはダメな気がして、とりあえず作っているとわかる笑顔でニコリと微笑んでおいた。
初対面でそこまで言える精神は持ち合わせていない。
それからそれを悟った優が話をわって入ってくれた。
優「えと…優です!今は中学2年生です!」
誰から見ても“無害”の一言に尽きる優に、その場にいる全員が絆される。
これは優のもつ一種の才能だと思う。
渚「へ〜!同い年なんだ!よろしくね!」
優「うん!よろしくね!」
そんな笑顔の2人のおかげでその場はなんとか保たれている。
母さんたちが来るまでそれ以上する事のない俺たち。
もう小学校を全員卒業してそれなりに意思だって持っている。そんな俺たちに会話をする勇気なんてない。
優と渚君を差し置いては…だが。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 17