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ーーーーーーーー次の日。
「椿君が“笹木兄弟”になったって話聞いた!!?
「それ本当なの!?」
「今年までは“白鳥”だけど2年生からは“笹木”に変わるって!!」
「ヤバくない!!??」
…そんなに早く知れ渡るはずない……なんて、どこの誰が思ったのか。
俺だ。
蜜「朝から噂の的ね……よかったじゃない。これで椿も有名人」
朔「あ、でもあれだ!入学式の新入生代表の挨拶で注目集めてたじゃんっ!」
幼馴染みの陰に隠れて朝買ったばかりのゼリーを食べる。
ミカンの果肉入りのやつ。
昨日はあのまま蜜の家に泊まって、そのまま学校に来た。
学校に来ると、怖いくらい色々な人に見られて、色々な人にヒソヒソと話される。
今までの平穏な生活から一転して、悪者にでもなった気分だ。
蜜「入学式のはあれでしょ。椿が本当に男かどうかでザワザワなってただけでしょう、そんなの毎回じゃない」
朔「たしかに〜」
昨日同様、他人事のように楽しそうに話をする2人。
これが昔からなのでしょうがないと言えばしょうがないのだが………
朝から何食わぬ顔で登校した笹木昴も、イヤホンで音楽を聴きながら本を読んでいる。
椿「もういっそ一人暮らししよっかな…」
蜜「一人暮らしするくらいならうちに住みなよ。いつも寝泊まりしているところ部屋に使っていいし」
朔「それなら、桜さんも喜ぶな…」
3人で『うんうん』と頷く。
俺はどうだってなる。
母さんと優さえ幸せになってくれればいいんだ。
それが俺の願いだ。
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