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目を閉じて…
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蓮said
朝霧君が来てくれた。
それだけで、よかった。
安心した。
朝霧君の目つきが変わった。
何か怒ってる。
目を閉じて…
オレにそう優しく言った。
無理矢理犯されていて、
疲れているのもあったから、
おとなしく頷いた。
そして、目を閉じた。
音が聞こえる。
そう、戦っている音。
叫び声。
うめき声。
悲鳴。
それは、
朝霧君の声じゃなくて、
先輩方の声。
時たま、ミシっ
と何かがきしむ音がして、
また、悲鳴があがる。
声が止んだと思うと、
声が聞こえた。
「…終わったよ…委員長」
朝霧君の優しい声が。
オレの腕の拘束を外してくれる。
「…目は…まだ、開けたら…ダメ?」
「…うん。
こんな汚い世界、委員長の目が穢れるからね。」
「…そう…」
目をつむったままの、暗い世界に、
声だけの会話。
カッターのボタンを器用に止めてくれた。
そして、
屋上の時のように、
僕を抱えた。
「…朝霧君?」
「…心配した。本当に…」
そう言うと、ぎゅっといっそう力がこめられた。
「…ありがと…朝霧君」
「間に合わなくて…ごめん…」
「…へーき。
入れられてないし…」
「亘が連絡くれてさ……ホント、焦った…」
朝霧君の声は微かだが、
震えていた。
オレは彼を安心させようと、
自分から、彼の顔を引き寄せて、
キスをした。
これしか、方法が思い浮かばなかったからだ。
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