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第2章 7
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綾人が着替えを済ませて、リビングへと顔を出した時には、綾人以外の家族が既にダイニングテーブルの各々の席についていて、いつもと変わらない朝の日常風景がそこにあった。
綾人もそうそうに自席に座ると、それを確認した我が家の家長である大河が、
「今日の朝食も美味しそうだ。頂きます」と、
言葉をかければ、それを合図に各々が、頂きますと言葉をかけて、食事をしていく。
綾人の隣の席が大河の指定席であり、綾人の前の席は李土、その隣が信之の席となっている。
今日の朝食用に作ったゴーヤチャンプルは、綾人の大好物の一つだったりする物だから、朝から若干テンションが高めなのを、何となく悟られたく無く、綾人は緩みそうになる頬を我慢しながら、ゴーヤチャンプルを味わった。
(ん〜っ、これこれ!この味、凄く美味しいっ!)
料理をするのはもっぱら綾人の役目なので、自分の好きな物くらい何時でも作れば良いと思われるかも知れないが、そうも言っていられない。
食べ盛りの男がいる家庭では、もっぱら腹に溜まる料理が人気なので、綾人が好きなサッパリ、薄味はそう頻繁には食卓に上がらないのだ。
だからといって、うちの男衆から文句など出る訳もなく、綾人が作った料理を残された事など一度も無いのだが。
そんな事を考えつつ、料理に舌鼓を打っていたら、
唐突に、信之が口を開いた。
「兄さん!今度の文化祭なんだけど、誰かと回る予定とかある?僕、一緒に回って欲しいんだけど…」
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