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第3章 4
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それから、綾人と猛は家中の荷物をひっくり返し、当分必要になるであろう服や、日常品などを手早くまとめて荷造りをした。
さて、出かけようか。という、そのタイミングで
ーーピンポーン、
唐突にチャイムがなった。
ーーギクリッ、っ、
ーーービクッ、
その音に、いささか大袈裟に驚いてしまった綾人達は、お互いに顔を見合わせてアイコンタクトで合図を送り合う。
ーー父さんが出る。綾人は奥へ
まさかこんなに早く桜庭家が追いかけて来た訳では無いと思うが、一応なにがあるか分からない。
綾人は父に任せて、リビングの奥へと体を潜めた。
一般的に見て、まだ朝早いという時間帯なのだ。こんな時間に他所様の家を訪ねてくる客は稀であろう。
一体だれだと。猛も警戒した様子で、玄関へと近づいていった。
猛が、玄関の覗き穴から来訪者をたしかめると、やたら派手な美貌の男と、いかにも使用人らしき男の二人組がいるのが分かった。
ーゴクリ…っ、と一つ唾を飲み込み、
意を決して玄関の鍵を開ける。
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