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第3章 6
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そんな猛の様子など、すでに目に入っていないのか、有名ブランドの靴を脱ぎ捨て、二人組はどんどん中へと入って行ったーー。
◇
全神経を耳に集中させて、リビングの奥で体を縮こませながら、なんとか状況を把握しようとしていた綾人だったが、
突然、ドタドタ、とこちらに向かってくる足音に
何事かと、目を見開いて驚く。
そして、リビングへ踏み込んで来た侵入者の顔が目に入ると、驚愕に声を上げていた。
「ー…っ大河…っ、!?」
そんな慌てふためく綾人を確認した大河は、相変わらず美しいその顔に、花が咲くような笑顔を乗せると、
「綾人。探したぞ?ーーいきなり居なくなったから心配した。さぁ、一緒に行こう」
と、綾人のところまで近づいて来たかと思えば、その大きな体でそっと抱き締めた。
ふわりと香る大河の甘い体臭に、とろりと思考が溶けそうになった綾人だったが、
聞き捨てならないその言葉に、そっと大河の胸を押しやり、慌てて顔を見上げる。
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