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・・・なにがしたい?
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さぁ、先手必勝だ。
俺は、ふらつく身体にムチを打って、5人に連続攻撃を仕掛けた。
「ガハツ・・・チッ」(なんで、1人だけなのに押されてんだよ!?)
あぁ、フラフラする。止血したのにまた、血が出できた。早くしないと身体が持たない。
・・・俺は、なにがしたい?何をしてる?
・・・・琉月を助けたいから戦ってる。
仲間に捨てられても?もう捨てられたのに?
プツン。
俺は、目の前が真っ暗になり、闇に飲まれていくような感覚に襲われた。ジワジワと身体の隅から隅まで喰らわれるような感覚に身を委ねてしまいたい。それなら、楽なのに・・・・
委ねられない。俺には琉月がいるから。琉月を救えるのは俺しかいないから。
・・・・本当に? 本当にのそう思うの?今の彼らは、琉月が好きでいるんでしょ?だったら、闇月 悠という存在は邪魔だし、要らないでしょ?
あれ?本当に望んでいた事って・・・・・何だっけ?
俺が琉月を助けないといけないのは絶対でそれが今、俺が動いている理由で・・・・本当に俺が望んだの?
堂々巡りの末、俺は俺の存在価値を否定してしまった。自分が、自分を肯定しなければ誰も認めてくれはしないのに・・・・
空っぽだな。早く俺を満たして?赤で、闇で、憎悪で、悲哀で、憤怒で、嫉妬で、歓喜で、
・・・・・・・・・・・温もりで・・・・・
温かいのチョウダイ?
「っ、灯滅亡國か・・・暴走して・・・?」
何かを察知し、表情を固くした銀龍の総長は悠を真っ直ぐに見つめた。誰もが惹き付けられるような人形にも似た綺麗な顔立ち、儚げな姿。
しかしその表情は、苦しみに歪み、そして瞳は光を見失っていた。
「翼を欲しがった青年がいました。
青年のその目は、黒く濁っていて光なんて写していませんでした。」
誰だっけ?この話をしてくれたのは。俺がとても小さい頃に光を見失わないように幸せを教えてくれたんだっけな。
そんな昔の話をふと思い出しながら、水に沈んでいくような感覚とともに、意識を手放した。
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