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六話 苦痛と快楽
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千優は由那の部屋を全て覗いてみた。
高校生が一人暮らしをするのに、この3LDKの部屋は広過ぎるのではないかという広さだ。
さすがに贅沢し過ぎだろうと思ったが、全ての部屋を覗くと埃も積もっておらず綺麗だった。
一部屋は寝室、一部屋は机や参考書が置いてあったから勉強部屋だろうか、もう一部屋はクローゼットと鏡、多分衣装部屋だろう。
冷蔵庫を開けると食材が揃っており、きちんと整理されていた。
窓の外には洗濯物が干されていたので、それは取り込んでしまう。意外と綺麗好きなのか、真面目なのだろう。
放置された玩具以外は綺麗だった。
寝室の三段の棚の一番下に大人の玩具がごっそり入っていたので、洗った玩具を棚の中に戻した。
部屋の全体像を把握したら少し疲れを感じた。制服を脱いで、洗濯機にシャツを投げ込んでから衣装部屋に入って部屋着を探す。
「……これ、部屋着か?」
他は出掛けようの綺麗な服ばかりだったが、その棚だけ、着ぐるみみたいなパジャマのような服ばかりが入っている。
なんとなく気になって着てみた。
全体的にピンク色で、ウサギの頭がフードになっており、上下で分かれている。
パンツ部分は、尻に丸い尻尾が付いていて、股関節が見えるんじゃないかと思う程超ミニパンツだ。
着るんじゃなかったと千優は後悔したが、それ以外に楽そうな服がない。
「アイツの趣味おかしくね?」
適当に夜ご飯を作った。家事をこなさなければならないのは意外としんどいし、風呂に浸かるのも面倒に思えてシャワーを浴びる事にした。
毎日家族分のご飯を用意し、部屋の掃除をして、洗濯もしてくれている母が頭に浮かんだ。
「母さん……父さん……姉ちゃん。もう、会えないのかな? もう反抗しない、ウザがったり、邪険にしないから、帰りたい……」
寂しさを吹き飛ばすように、勢いよく服を脱いで浴室にはいった。シャワーを浴びようと、温度を調節して湯を出して体に浴びせたその瞬間だった。
「ひあっ……!!」
体に湯の矢が降り注いだ瞬間、身体全身が過敏な反応をして、すぐにシャワーを止めた。
「……なっ?」
感じるなんてものじゃなかった。
身体中が過敏に反応して、痛みにも近い強い快感を得た。
試しにもう一度シャワーの湯を出し、恐る恐る腕に当てた。
「あっ……うぅっ……」
股間を見ると、性器がそそり立ち始め、ピクピクと感じ始めている。尻の穴の奥が切なくなる。
シャワーが当たる場所全てが過敏に反応し、体がビクビクと跳ねる。
当てると辛いのにもっと当てたい、もっと。もっと気持ち良くなりたい、そんな野性的な衝動に駆られる。
体のどの部分に当てようが、感じてしまう事に変わりはない。スポンジを泡立てて擦った瞬間、肌の快楽の神経を直接抉るような悦楽に立つことさえままならなくなる。
必死にそそり立つ性器を乱暴に握り擦ってもなかなか達する事が出来ず、余計に苦しくなる。
「くぅ……うぅ……」
どうしてイけないのか。唇を強く噛む。
絶頂出来ない苦しみに、とうとう涙をこぼしてしまった。
「いきたいいっ、いきたいよおっ」
どうすればイけるかは、知っていた。
多分だが、尻に指を突っ込んで奥を擦ればこの切なさもなくなる。満足出来る。
身体の記憶だろうか。何故か誰に教えられなくても分かるのに、千優はそれをしたくない。
「ケツで感じるなんて、絶対やだあっ」
泣きながら擦った。
痛くなるくらい擦って、好きな人を思い浮かべたらようやく達する事が出来た。
千優は白濁の液体が排水口へと流れていくのを息を切らして見つめた。
「……はぁっ、はあ……はぁ、はぁ」
まだ終わっていない、頭を洗わなければ……そう千優がシャワーの湯を頭に浴びせた瞬間だった。
「いっああぁぁっ!!」
頭に痺れる程の刺激が降り注ぐ。
頭皮が過敏過ぎてシャワーを浴びる事すら出来ない。
折角射精したというのに、性器は千優の思いに反してまた立ち上がってしまう。
「……嘘、だろ?」
どうすればいいのかさっぱり分からない。その日、千優は泣きながら頭を洗った。
由那の身体にとって、頭皮にシャワーを浴びせるのは、傷口に塩を塗るにも近い行為だ。
それが強烈な痛みでなく、強烈な快感に変わっただけだ。
湯の矢、一本一本を感じてしまうような愉悦だ。
暴力的なまでの快楽。こんな感覚を千優は知らない。感じ過ぎて頭が働かなくなる。
「あぁっ……ん、……はァ……んんっ」
もう自分がどんな声を発しているのかも分からない。視覚が周りの景色を認識してくれない。
今ここがどこなのか、何故こんなにも感じ過ぎて辛いのかも分からない。
とりあえず射精してしまわないと。その欲だけが頭を占めた。
男性器を痛めつける。力いっぱい握って手を上下させると、痛みだけが千優を支配した。
「痛いぃ、はぁ、はぁ、痛いの、なんで感じるんだよ?」
痛みを感じて、何故か安堵した。体の奥底から何かが上ってくるのを感じたのだ。
千優はようやく吐精してしまうと、その場に座り込んだ。シャワーを止めて浴室で横になる。
「はぁ……、はぁ……はぁ」
口をだらしなく開けて、涎も口から耳にかけて垂れ流れていったが、それを拭く余力は千優になかった。
ただボーっと天井の電球を見つめた。
ようやく我に返った千優は、浴室から出て体を拭くと、すぐに由那に電話をした。
まだ熱は引かず、ペニスは固いままだ。
「早く……早く、出てくれ」
助けて欲しい。この状況をどうにかして欲しい、そんな思いで、必死になって由那を切望する。
コール音がもどかしい。
「もしもし?」
家族団欒の声が聞こえた気がした。「どこ行くの?」と、母の声だろうか。猛烈に家族に会いたくなる。
「ごめん、男と男の話。ちょっと席外すね」
由那は静かなところに移動したようだった。
「大丈夫?」
「んあっ……だ、だめぇ。……たっ……助け……」
必死で声を出すが、そんな言葉しか声に出ない。喘ぎながら、助けを求める事しか出来ない。
「俺の部屋の玩具箱は分かる?」
「ん、うん、うん。分かる」
「ローションとゴムがあるから、ディルド使って尻の奥に突っ込んで」
「うっ……ううっ、やっ……やだよぅ。ううっ」
しゃくり上げるように泣いた。
男が格好悪い、そう思ってもそんな考えはすぐに消え、射精する事しか考えられなくなる。
こんな自分が情けなくて、悲しくて、泣く事しか出来ない。
今まで由那はどうしていたのか──そこまで考えて、他人とセックスをしていたという事を思い出した。
知らない人とセックスなんて死んでもしたくない。
初めては好きな人としたい。本当は玩具だって嫌なのだ。
「そのまま苦しんだって体に悪いだけだ。いいから言う通りにしてっ」
さっきまでの楽しそうな声はもう聞こえなかった。
由那は本気で怒ったような強い口調で玩具を尻の中に入れて絶頂しろと言う。
「やだぁっ……やだっ……尻の中とか、怖いよぉっ」
泣き叫ぶ。屹立したペニスもズキズキと痛みを訴えている。
「そのまま苦しみ続けるしかなくなるんだぞ? 言ったよな、俺気付いたら知らない人とセックスしてたって」
「やっ、やらぁ! 来須……来須……」
「大丈夫、その身体は俺の身体なんだから、尻の強さには自信があるよ。心配しないで」
「ぐす……ぐすっ」
泣きながら由那の寝室まで行き、ローションを手に取ると、ヌルヌルした液体を手にかけ尻にあてがう。
穴に触れた瞬間、ほっと安心したような、今まで縛られていた何かに解放された様な感覚に陥る。
千優は必死で穴の奥に指を突っ込んだ。由那の尻の穴は柔らかくて、少し押し入れるとどんどん奥へと指が入っていった。
「あっ……んっ……んんっ……はぁぅ。あ……きもちい。……気持ちいいよぅっ」
「いけそう?」
「やぁっ……いけないっ。いけないよぉ……ぐすっ……」
こんな風になるなんて思ってもみなかったのだ、情けなさからか涙が止まらない。
「ね、千優。君の好きな人の事思い出して。ほら、その人に扱かれてる想像して……」
「ううぅ……木元……木元ぉっ……俺が抱きたいのに……」
涙も涎も鼻水も、垂れ流れているのに構わず尻の中を擦った。腰も自然と動いて気持ち良いところを探っていく。
ディルドも尻穴にズプズプと入れる。すんなり入り、奥の気持ちいいところを抉ってくれる。
同時にペニスも扱いていく。
こんなに気持ち良いのに、物足りない。何かが物足りない。
それが何か知らないまま、千優は精液を出してしまう。
全てが終わると放心してしまいドサリと床の上に倒れる。裸で尻にディルドを嵌め、自身の精液を体に浴びたまま、千優は意識を手放した。
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