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九話 襲われて
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千優はようやくトイレの個室に入り、用を済ませて個室から出た……が。
「えっ……」
動きを止めた。
扉を開けるとそこには知らない男子生徒が二人いたのだ。
彼らは口元を厭らしい笑みで歪めていて、千優の頭の中を警報が鳴り響く。
「……なっ!」
抵抗する間もなく二人に腕を掴まれ、個室に押し込まれると、口をガムテープで塞がれた。
こんな目に遭っているというのに、体が感じて力が抜ける。
恐怖で心臓がバクバク鳴って張り裂けそうなのに、何故下半身が反応してしまうのか。
これは由那の身体なのだから仕方がないのだと言い聞かせても、動揺はおさまらない。
「ようやく一人になったな。お前誰にでもヤラせてくれるんだろ? 俺らもいいよな?」
一人のガタイのいい男が嫌な笑みを浮かべた。
良いわけがない。由那とてこんな事をされたら嫌がるに違いないと千優は確信した。
どんなに身体は反応してしまっても悦ばない筈だと。
「怖がらなくても、痛い事はしないよ。それに慣れてんだろ?」
と、次は優男に見えなくもないイケメン。
手足をばたつかせて抵抗した。こんな行為は認めない。千優自身も、由那も。
「んーっ!! んんっ!!」
ガムテープのせいで声が出せない。
二人はガムテープを使って、千優の両手を背中の後ろで固定した。
これで腕は動かせない。助けも呼べない。昼休みだというのに何故誰もトイレに来ないのか。
千優は彼らがこの時を待っていて、準備していたのではないかと想像した。
由那が一人でトイレに入るのを待っていたのだという、嫌な想像を。
すぐにブレザーのボタンを外され、乳首をシャツの上から摘まれた。
電気が走ったような快感が乳首から脳へ響く。
「んんんっ!!!」
感じ過ぎて目が潤んだ。
乳首がこんなに感じる場所だという事を、由那の体でなければ知らなかった事だ。
自分の元の身体は乳首で感じないと信じてはいるが……。
初めては木元がいいと思っていただけに、激しく抵抗するが、それも虚しくズボンも脱がされ、下着も脱がされそうになった。
もう終わりだ……と千優が目を瞑った瞬間だった。
「何してんの?」
……聞こえたのは、その場にいる筈のない者の声だった。他の生徒の声だ。
その声に男二人は動きを止めた。
「なんだてめぇ!?」
「コイツ、ユイと同じクラスにいた……名前忘れたけど」
「何? 仲間に入れて欲しいのか?」
ガタイのいい男と優男風の男が、現れた者に目を向けると、馬鹿にしたように笑った。
「駄目だよ、ちゃんと予約しないと。ナオかウタかヒイロに言ってから順番待たないとね」
そう言いながら現れたのは……千優。
……ではなく、千優の姿をした由那だ。
「んなもん、待ってられっかよ! 便器の癖に勿体ぶりやがって! 便器ならいつでもやらせろよな!」
ガタイのいい男が不満を口に出した。だが、由那はフッと不敵な笑みを浮かべた。
「お前ら、ユイのファンじゃないだろ?」
「あん?」
「ユイのファンならこんな事しないし、そんな事言わない」
由那は臆する様子もなく男二人を相手に凄んでいる。
その姿は、いつもはだらしない顔をしている千優からは考えられないような凛々しい姿だ。
「触らないでくれる? ユイは便器じゃないし、ファンとしかしないから。それに今禁欲中だからエッチ禁止!」
ガタイのいい男はブツブツと文句を言いながらトイレから出ていき、優男は大人しくその後に付いて外にでていった。
「ふぅ……。千優大丈夫!?」
大丈夫か聞かれたら、大丈夫ではない。
千優は触られた事で感度が一気に増し動けなくなっていた。
由那が口と手に貼られているガムテープを剥がしてくれているが、剥がされたところがジンジンと熱くなって感じてきてしまった。
「んんっ……はぁっ……く、来須ぅ……」
千優が涙を浮かべて来須に助けを求めているのに、由那はガムテープを眺めた。
「うん、ガムテ剥がされた痛みで感じてもおかしくなさそう」
と、なにやら納得してウンウン頷いている。
「一人で納得してんなぁ」
「すげーいやらしい顔。俺ってこんな顔してんだね」
「うるさい。つか、どうしてここに……?」
ハァハァと息を荒らげながらも理性は留めて、何故ここに来たのか問う。
「一人になったのが見えたからね。大丈夫かなって思って。一度教室に戻ったけど、来て良かった。駄目だよ、あの三人から離れちゃ」
「来須、いつもこんな……」
「アハハ、まさかぁ。俺は適当にあしらってるって。多分千優の事だから抵抗出来ないんじゃないかって思って。そんな体だし」
理性は留めているが、由那の言葉が頭にはいらない。千優は駄目だと喘いだ。
セックスがしたいのだ。
したくて仕方がない……けれど、木元以外の人とはしたくない。
「ちょっと困ったね。もう限界? 誰かとセックスする?」
「いやだ。……やだ。……ぐすっ……したくない。初めては好きな人と。木元じゃなきゃやだ」
「それは俺の体だよ?」
「感覚は俺だもん。嫌だよ!」
由那は呆れたような顔を一瞬浮かべたが、すぐに優しい笑顔になり、千優の頭を優しく撫でた。
何故だかそれが心地良くて、千優は少し落ち着いた。
また感じて苦しくなると思っていたのに。
「とりあえず射精しちゃおうか」
来須が既に立ち上がっているペニスに手を伸ばしたその時だった、誰かの声が響いた。
「ユイ!!」
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