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番外編①
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由那の住む街まで、電車で二時間半はかかる。それだけ遠い距離となってしまったが、二人の距離感は近くにいた時よりも今の方が近い。
段々由那の事を知れば知る程、惹かれていくのが分かる。
「由那っ!」
「千優〜!」
駅で再会をすると、二人とも勢い良く抱き合った。周りから見られているが、久々に会った友人同士に見えている事だろう。
すぐに抱き締めた腕を離して、二人並んで歩きだした。
「久しぶり。髪染めた?」
由那は毛先だけ茶髪に染めている。転入先は校則が緩いようだ。
「えへへ、どうかな?」
「可愛いよ」
「…………」
由那は顔を真っ赤にして黙ってしまった。
褒められただけで声が出なくなってしまう程千優の事が好きなのだ。
好かれて嬉しくないわけがない。
千優は由那の手を繋ぐと、由那は全身をビクつかせている。そんな姿も可愛すぎて赤面が移ってしまった。
「じゃあ行こうか」
「うん」
千優が由那をリードしようと先に歩き出したが、目的地の場所を知っているのは由那だ。二人並んで歩いた。
「学校どう? また由那が人気者になっちゃってるんじゃないかって不安なんだけど」
「友達は出来たよ。演劇部も今は裏方やってるし、前みたいにアイドル的な扱いはされてないから心配しなくていいよ。
千優は? また一人でいたりする?」
由那が向けてくる目は心配ですと言っている。一度は千優としての生活をしている。
誰からも話しかけられず、話しかける相手もいない波の立たないような毎日だった。
「俺も友達出来たよ。吉澤達のグループにいる」
「吉澤か。実はね吉澤に告られた事あるんだ」
「えっ、えっ!? そ、それで、ど……」
「あははは、動揺し過ぎでしょ。 振ったよ、千優が好きだって言った。吉澤って良い人だよね」
「うん。由那の事本当に分かってて、俺にも優しくしてくれる」
吉澤と一緒なら安心だと由那は安心して笑った。
学校での出来事や、勉強の話、漫画やゲーム等の話をしている内に、二人は水族館へ着いた。
落ち着いた雰囲気のBGMが流れる中、悠々と泳ぐ魚を眺める。
とくに由那は楽しそうに身を乗り出して見ている。その様子は子供と変わらない。
「俺も魚みたいに泳ぎたいなぁ」
「じゃあ次はプールか海かな?」
「……でも、俺千優の裸見たら勃つ自信あるよ?」
「なっ! ここで下ネタ禁止! もうっ!」
「あはははっ」
由那とのデートは時間を忘れてしまう。イルカショーもあったが、水族館を出る頃には日が落ちていた。
「ね、千優。やっとだね……出来る?」
「で、出来るよ。き、緊張とかしてねぇし」
「絶対してる」
水族館を出てから、千優の心臓はバクバクと高鳴っており、緊張から動きがカクカクしている。
二人の目の前にはホテルのエントランスだ。
お互いが入れ替わっている時に性交したのが最後、千優にとっては今回が初体験なのだ。
由那が千優の姿で脱童貞させてしまったが、あれを脱童貞だと千優は認めたくない。
今日こそが本当の初体験である。
「い、行こうか……」
「うん」
部屋に入ると、それだけで千優の足は震えてしまう。今まで木元との妄想をするだけだったので経験がないのだ。
由那にされた時はトイレでも、マンションでも受け身だったから攻め方は分からない。
「と、とりあえず、シャワー?」
「浴びてる時間勿体なくない? やろうよ〜」
由那の甘えた声だけで千優は頭が真っ白になり、ながされるままベッドに倒れ込んだ。
のしかかってくる由那は慣れている分余裕がありそうだ。
「千優の匂い好きだなぁ」
気付くと上半身は裸にされて、首筋を舐められた。
「ひっ、ゆい、な……」
「心臓バクバクしてるね、あ、もう勃ってるじゃん」
ズボン越しに張り詰めている千優の男性器を握ると、由那はすぐにズボンもトランクスも脱がしてしまい、それを口に含んだ。
「や、やめっ……」
「なんれ? 気持ち良くしてあげる」
由那の舌技は普通の女性とは違う。舌を巻き付けるように陰茎を這っていたかと思うと、喉の奥で男性器を包むようにピストンし、空気を含ませて下品な音が響くように頭を上下させる。
ジュポジュポジュポジュポ。恥ずかしい音が響いて、より一層千優の男性器は固くなる。
「初めてでしょ、千優は動かなくていいから」
いつの間に膝立ちで自分の後孔に千優の男性器をあてがった由那は、ゆっくりと沈んでいき、根元までの全てが由那の中に収まった。
あまりの気持ち良さに、千優はだらしなく開いた口から涎を垂らしてしまう。だが、それにも気付かない程由那に夢中だ。
「由那、おれ、こわい」
「千優ってば可愛いなぁ」
「かわいくなっ……あぁっ……」
千優が言いかけた瞬間、由那は腰を上下に振り、激しく抽挿する。
「可愛いよ。愛する人の怖がってるところ、可愛くないわけないでしょ」
「ひぃっ、あん、あぁっ」
楽しそうにアンアンと喘いでいるが、千優の小さい悲鳴で可愛い声は掻き消える。
すぐに射精してしまった。
「あっ……俺の中に千優の入って来るぅ」
「ご、ごめんっ!!」
中出ししてしまった事に謝るが。
「いいよ、千優のザーメンは全部俺の中に出して欲しいから」
と、由那はうっとりと微笑んでいた。
その後すぐに復活した千優は、次は由那を押し倒して、ゆっくりと犯す。
動き方がよく分からないというのもあるが、由那と繋がっている今を大事にしたいと思えた時間であった。
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