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ルール
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よし!
出来た。
すっと前に翳した封筒。
止めにはハートのシール。
届けに行かなきゃ。
直接会ったら手紙を書いた意味が無いから…うーん。
ポスト?…あーでもすぐに見てもらいたいなぁ……
うーーーん……アッ!
志麻くんに頼めばいいんや?!
センラは仕事中やから、志麻くんに渡すように頼むしかないなぁ。
まずは電話やな
プルルルルルルプルルルルルル
カチッ
し『しもしも〜?』
坂『はーいwしもしも〜?……ってちゃうねんw』
し『wwwwごめごめ!で、どしたん?』
坂『志麻くんに頼みたいことがあってな』
し『?』
坂『ちょっと今うらさんと色々あって、直接会えないんやけど、それで手紙書いたんよ。だからうらさんに手紙渡してくれへん?』
し『え、全然いいんやけど…えっと〜その、今うらさんと一緒にいるんやけど坂田なんかしたん?すげー複雑やでw』
坂『え?うらさんと一緒にいるの?!って別に俺なんもしてないしうらさんの勘違いだよ!でその誤解を解くために手紙わたすんだよ!』
し『あーそういうことなんね。わかった。
んじゃうらたさんの家の前着いたらインターホンじゃなくてスマホで連絡してな!』
坂『え?!うらさんの家にi『待ってまーす!』
ブチッ
坂『え、えぇ……』
俺は歩き出す。
暑っつい〜蕩けそうぉ
足を止めずにスタスタと歩いているとあっという間にうらさんの家の前。
そっとインターホンに手を伸ばす。
坂『あ、そっか押しちゃダメじゃん。』
『癖』で押しそうになった自分の右手を見つめる。
ギッと歯ぎしりして志麻くんに連絡する。
【志麻ーくん!着いたでー】
【はーい】
ガチャ
し『ほい!なんだかんだで久しぶりやなw』
坂『おぉ確かに!
あと……はい!よろしくね♡』
/\
ガサゴソ
俺は志麻くんに手紙を渡して精一杯笑顔を作る。
し『OK!任せとけ』
坂『ありがとうございヤス』
し『外暑っついから倒れんなよw気をつけてな』
坂『うん!ありがと気をつけるわ!
……あっそうだ!志麻くん!』
今にも閉まりそうな扉に指を入れて話しかける。
坂『うらさんどう?』
し『あぁ今ちょっとコンビニ行っとるからわからんなぁ』
坂『えぇ?!ちょっと俺の彼女倒れてたらどう責任とってくれんねん!』
し『ごめんごめんwもうちょっとで帰ってくると思うから大丈夫やってwそんな心配すんなや…うらたさんは強いやろ!』
坂『まぁ……確かに……じゃあね!』
し『うん!気をつけてなー』
うらたさんは強い。か……
あ
前からフードを被りおぼつかない足取りでふらふらと歩いてくる背の小さい男の姿。
坂『うらさん?』
思わず声をかけてしまう。
その声に反応したのか、こちらをフードの隙間からチラッと見てきた。
う『坂田!…ッ……チッ……スー』
少し嬉しそうな顔で俺の名前を呼び、
急に舌打ちをしたと思ったら、
大きく深呼吸して、少し震えるような声で
う『お前なんかにもう、一生会いたくない。
やッ
しごめッ
死ね。
あと、離婚しよう。
さっき投げた指輪もう返さなくていいから
じゃあね。』
坂『え……』
俺の希望は全て砕かれるように消えていって、それから俺は
笑顔なんて忘れていた。
うらさんからの2文字の言葉。
もう聞きなれたような言葉で、その言葉の痛みの大きさなんて忘れていた。
ネタでメンバーと言い合ったり、
アンチからも、
ネットで飛び交う言葉の中に入っていた。
【死ね】
まさかうらさんの口からそんな言葉が出るなんて思ってもいなくて、またや、そんな言葉を俺に振り掛けるなんてことも考えていなかった。
俺はずっとなにを願ってた?
うらさんのために今俺はなにをするべき?
あぁそうだよ。
俺は……
うらさんの幸せを願っているんだ。
じゃあさ、うらさんはさっきうらさんが幸せになる中で、俺は邪魔な存在だっていうことを教えてくれた?
じゃあ今僕がしなきゃ行けないことは?
うらさんのためにしなきゃ行けないことは?
死ぬ……こと?
なぜだか涙が零れた。
涙を流している暇があるなら、
早く家に帰って死なないと。
暑くて頭が回らない。
あぁもう
早く死にたい。
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