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楽?
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家に帰ってきた。
靴は整える暇はなく、足で脱いでそのままに
廊下を走って走ってリビングのドアを開ける。
呼吸を整えながらも荷物を部屋の隅に投げつけて
その衝動でスマホがバックから、飛び出た。
坂『はぁはぁっははぁはぁ飛び降りて死ななかった用に包丁持たなきゃ…』
カチャカチャ
刃と刃がすれる音が部屋に響き、1番鋭い包丁を手にしてにっこり笑う俺。
こんなに苦しい感情は今まで無かったと思う。
なんて、もう死んじゃうんやけどな…
ガラガラガラ
窓を開ける。向かい風がさぁっと吹いてきて気持ちいい。
近くの棚の上には笑顔でピースするうらさんと俺の写真…
またして隣には浦島坂田船の5周年肩を組み合った背の写真。
写真立てに近ずき包丁を置いて、2つの額縁を撫でる。
坂『これからは頑張ってね。うらさん。まーしぃ。センラ。……
crewのみんな。』
目を瞑り心の中で唱える。
なんだかみんなと抱き合っているみたいに心が暖かくなって、
うらさんとの写真の俺の顔に涙が1粒零れ、染みた。
ピロン
スマホが鳴る。
それは、志麻くんとセンラからだった。
し『手紙渡せたよ~!』
し『でもなんかうらたさん泣いて坂田の家向かったみたいやけどなぁ……まぁ頑張って!!』
セ『さかた〜今日の夜飲めたりする?』
セ『久しぶりにさかたの家行きたいねん!そのために残業終わらせるから…おねしゃす』
2人の言葉には既読無視。
最後の会話なのにごめんな。
坂『あ、そうだうらさんが俺の家に来てるんだけっけ?
マジか……早く…死なないと。』
スマホを割れないようにソファに投げようとする。
でもなんだか堅苦しくてうらさんとのトーク画面にただ四文字。
坂『愛してる』
既読はもちろんつかなくて、夢中で走って来ているのがわかった。
今度こそスマホをソファに投げる。
ふぅ
一息ついてベランダの柵に乗る。
下を向くとすごい高さ……うらさんだったら絶対怖がってるだろうなぁ
なんて考えていたら
ガチャン!
玄関のドアが勢い良く開く音がした。
う『坂田!!』
うらさんだ。
リビングのドアを開けて、顔に絶望と書いてあるみたいなすごい顔
う『坂田……坂田やめて……お願いだから!』
そう言って走ってくる。テーブルに足を引っ掛けて転ぶ。
その姿を見て笑顔で笑って、
坂『ちょっとwww大事な時にやめてやwwドジやなぁうらさんは!こんなときなのに……それじゃみんなを守れないでしょ?リーダーとして引っ張って行けないよ?うらさんは『強いから』頑張れるって信じてるよ』
うらさんに背を向ける。
う『ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙や"めて!!!!やだ!やだァァァァァ!!!』
グサッグチャッグチョッ
カハッグハッオェ"
何度も何度も腹を刺す。
そしてもう一度うらさんを見て、
生きて。
声が出なかったけど告げる。
きっと……伝わってるよね?
そして俺は落ちていく。
最後に目にしたのは真っ青で綺麗な空だった。
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