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はっと我に返った海斗は、慌てて俺に手を伸ばす。
海斗「ごめんね?大丈夫?」
心底心配そうに俺を見つめる目。
何故か鳥肌がぞ…と立った。
差し伸べられた手を払い除けると、無言でファイルを拾い集める。
海斗「俺も手伝うよ」
俺の態度を気にすることなく、にこにこと微笑みながら俺と一緒にファイルを拾い始めた。
集め終えると海斗は俺を見つめ、何処に行くの?と尋ねてきた。
氷花「お前には関係ない」
素っ気なく返すと、海斗の腕の中にあるファイルを無理矢理取り上げ、自分の拾った分と重ねた。
それをぐっと持ち上げると、また歩き出す。
海斗はふらふらと歩く俺を見て、慌てて止めに入った。
海斗「危ないから、半分持たせて?」
俺の腕から半分ファイルを取ると、にこにこと微笑んでどこ行けばいいの?と再び尋ねてきた。
氷花「…資料室」
俺は諦め、どうせ逃してくれないだろうと思い、目的の場所を伝えた。
向かっている最中、勿論あいつはずっと飽きもせず俺に話しかけてくる。
それをこれでもかと無視をして、資料室に早歩きで足を進めた。
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