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悩める子羊6
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「へぇ、そう… 余裕だね。じゃぁこれ、よろしく!」
手にしていた書類の束を、俺の目の前にドッサリ置く。
「各部、同好会、クラス、その他の後期備品購入要望書。で…こっちが却下で、こっちが可決。ザッとまとめてあるから、総会資料として清書して!」
「あっ、ハイ!」
結構な量ですけど……。
「あの…。いつまで?」
「まだ、揃ってない予算希望書があるから…。それを後日追加して、それも含めて……見直しと修正もあるから。総会3日前までに!」
「はい。わかりました」
手元のメモ帳に”会計資料、〆切3日前まで!”と、記入する。
「じゃぁ、颯斗。行くよ!」
「えっ?どこに……?」
机に突っ伏していた幹が、慌てて顔を上げる。
「『どこに?』じゃないだろ…。グズグズしてたら『予算出さない』って交渉してやる」
「やったぁ!これで、即終了じゃんっ!!」
幹、本当に嬉しそうだ。
さっきまでため息を吐いていたのとは、別人。
まぁ、こっちの方が幹らしい。
「幹…勘違いするなよ。櫻木は『交渉する』と言ってるだけで『回収する』とは言ってない」
「えっ!?」
喜ぶ幹に、高良が水を差す。
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