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サンタに願いを☆ 2
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「佐久ちゃん。 メリークリスマス!」
言って、俺の頭に乗せた。
藍色を基調にしたノルディック柄のニット帽。
てっぺんにはボンボンが付いている。
「高良、これ…?」
「クリスマスプレゼント。 途中で、乗り換えの時間潰しに入った駅ビルの帽子屋に売ってたんだ。佐久ちゃんに似合いそうだったから」
「………」
俺たちは、小さい頃に『クリスマスのプレゼントはサンタが持ってくるものだよ』って、教えられていたので、親から貰ったり、お互いがプレゼントをし合う習慣はなかった。
プレゼントと言えば、誕生日にちょっとした物を贈るくらい。
だから、高良から思いがけずプレゼントをされるのは嬉しいけど、気恥ずかしい…。
「ありがと…。でも、フツーはプレゼントなら、ちゃんと包装してリボンかけてもらわない?」
つい、余計なコトまで言っちゃうんだよね・・・。
「いいじゃん。エコだよ。俺、地球に優しいんだよ」
なぜだか、高良は華美な包装を嫌う。
だから俺も、いつからか高良への贈り物に特別な包装は頼まなくなった。
「地球に優しいなら、俺にも優しくして欲しいね~」
「はぁ~? 佐久ちゃんには、特別優しくしてるんだけどなぁ」
高良がそう言うけど、ニヤケた笑顔が胡散臭いぞ。
「とてもそうとは思えないけどなぁ…」
疑わしい視線を向けてやった。
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