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よい子にサンタはやって来る? 8
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今、俺たちは「サンタクロースなんて信じている方が頭がおかしいだろっ!?」って、思ってしまうほどに大人になった。
それでも佐久也は毎年クリスマス前になると、俺と遥の希望を聞き出し「サンタクロース」宛に手紙を書く。
もちろんサンタクロースが両親だって事は知っているし、由香さんと繁父さんもそのことは承知だ。
でも、それでもこの家では、今でも『クリスマスプレゼントはサンタクロースが持って来る物』なのだ。
「親孝行か…。本当に、佐久ちゃんは優しいな」
「なんだかんだ言って、ちゃんと付き合う高良だって親孝行者だよ」
そう言って、佐久也は笑う。
その笑顔が愛おしくて、抱きしめる。
あ……ダメだ。
アルコールのせいなのか、歯止めが利かなくなりそうだ。
頑張れ、おれの理性。
「…う~ん……。でも、ちょっとだけ!」
欲望に負けかけ、懲りずに再開しようとする俺を佐久也が必死に阻止する。
「なにそれ!『ちょっとだけ』とか、ありえないから!」
「なんで?」
「なっ、なんでって…。…いつ入って来るかもわかんないのに、急に止めれるのかよ?」
「…それは……自信ないな…」
無理だ…絶対、無理だな。
「だろ?だから、明日に備えて早く寝よう!」
「…サンタのじじ・ばば。仕事がおせぇな」
「ぷっ…。はははは」
俺の呟きに、佐久也が吹き出し声を立てて笑った。
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