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「昨日のこと、忘れてねーだろ?」
「うっ……」
昨日の出来事を出され、由良は赤面した。
そんなウブな一面に瀧澤は嬉しそうに細い腰を抱き寄せる。
「本当、可愛いな。最後までしなかった俺に感謝しろよな」
顔を寄せ、嬉々としながら恩着せがましく言い募る瀧澤に由良は負けじと言い返した。
「アレで最後までしたら、お前本当に強姦魔だぞ!」
「よく言うよ。メロメロになってたくせに」
「はぁ〜⁉︎なってないしっ!」
「はいはい。無理しなくていいって。人に触れられるのも初めてだったんだろ」
見下すようない物言いでポンポンと頭を叩かれ、由良は込み上がる怒りに任せて大声を出した。
「初めてじゃないっ!」
瀧澤を睨みつけ、真っ赤な顔で由良は一気に捲し立てた。
「お前が初めてなんて自惚れるな!俺にだって経験ぐらいある‼︎」
由良の意外過ぎる告白に瀧澤が固る。
調子に乗っていた笑顔が嘘のように消え、驚きが隠せないように目を丸くして息を呑んだ。
「……嘘だろ」
小さく呟かれた言葉に由良は真っ赤な顔で続けた。
「ちゃんと付き合ってた奴だっていた。変な妄想で自分の理想を僕に押し付けるな」
そこまで言うと由良は自分を掴む手を振り払い、瀧澤の横を通り抜けた。
心臓がバクバク鳴り、興奮からか頭がぐらぐらした。
顔が熱くて仕方がない
嘘はついていない
自分には大好きだった恋人がいた
好きで、好きで、大好きで、僕の持てる全てを捧げた
貴方を想うあまり、心が悲鳴を上げ、己の大切なモノを失ったと分かった時もその想いは変わらなかった。
だけど……
結局、その想いを最後の最後で裏切ったのは僕。
由良は過ぎ去った苦い過去を思い出すことで、平常心を取り戻していった。
自分のクラスの教室が目前に迫り、深く息を吸い込む。
もう恋はしない
貴方を裏切った僕にその資格はない
そして、大切なモノを取り戻した僕は二度と間違いは犯さないと誓ったから……
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