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名前 18
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「好かれてるね」
「そうか?志樹にまだ慣れてねぇだけだろ」
「ふぅん、僕にはそう見えないけど。ねえ?」
含みのある笑顔で話しかけられ、ビクッと俺の後ろで縮こまる。
ずっとビクビクしっぱなしのそいつの頭を撫でると、そいつは俺を見上げてされるがままに受け入れる。
心做しか震えも少しおさまってきたよう感じた。
その様子を見て志樹は楽しそうに笑う。
「ふふ、流の傍は安心するんだね」
「………あんしん……?」
ぱちぱちとゆっくり瞬きをして、首を傾げる。
こいつにとって「安心」はまだ未知のもので、よく分からないらしい。
「安心、知らない?流が近くにいたら怖いのがなくなって、ココが温かくなるでしょ。それが安心。流のこと信頼してんだね」
ココ、と言いながら指で心臓の上を指す志樹の真似をして、そいつが自分の胸に触れて俺を見る。
「………………」
「また1つ成長してよかったな」
「…ん」
コクリと頭を動かしても顔は無表情のままだから、本当に喜んでいるのか怪しいところだ。
「君、名前は?僕は泉名志樹。時々この家に遊びに来るから僕の事も慣れてもらわないとね」
「……………な、まえ」
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