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距離 5
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車を走らせ、近くのレンタル店に行く。
平日の昼間だから人は少ない。
けれど、電話越しの相手にも怯えるような奴だ。人が集まる場所に連れてくるのはまだ早かったかもしれない。
少しずつでも俺以外の人間に慣れていかねぇといけないんだがな。
「ここも、ほたる?」
「ここに蛍はいねぇよ。あれは夜じゃないと見れねぇんだ」
「よる……」
少し残念そうにも見えるが顔色は変わらない。
そんなに気に入ったのならいくらでも連れて行ってやるのにと思いながら店に入った。シロも遅れながらついてくる。
棚にジャンル分けされて並んでいるDVDをポカンと眺めると俺を見上げた。
ここで何をするのかとでも聞きたいのだろう。
「好きなの取っていいぞ」
「すき……」
「何でもいいから気になるの指させ」
シロは綺麗に並ぶケースを順番に目で追って、あるものを指さした。
タイトルが数字だけのホラー映画。
「これがいいのか?」
「………いち、さん」
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