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店員から袋を受け取り、男達の隣を通って店を出る時にシロの肩を軽く引き寄せた。
シロは1度俺を見上げ、素直に体を預ける。
残念そうな声が後ろで聞こえた。
まだ恋人という関係になっていないとはいえ、シロを変な目で見られるのは気分が悪い。
そんなに女に見えるか、こいつ?
男にしては長い髪に男にしては長いまつ毛、白い肌に小さな唇。人形みたいにクリクリしまくった瞳。
よく見ればよく見るほど女にしか見えなくなってきた。
確かにこの顔にブツが付いてるなんて普通は思わねぇな。
車に戻ってもまだ少し青い顔をしていたシロが落ち着くまで、車内でどうでもいい話をして時間を潰した。
しばらくしてシロがいつもの調子を取り戻すと、また車を走らせて数分のところにあるスーパーに行く。
流石にスーパーは人が多いからシロを車に残して手短に買い物を済ませた。
俺が戻ってくるとシロはホッとしたように体の力を抜く。
懐かれているのが丸わかりで可愛いが、同時に危うさも感じる。
シロは俺が仕事に行っている間、俺が帰るまで玄関の前で何時間も待っている。
最近は数日連続で家を空けることはしてないけれど、もしそうなった時も飲まず食わずで俺の帰りを待つのが簡単に想像出来てしまう。
そうなったら、それはもうただの依存でしかない。
独り立ちさせるためには、俺なしでも平気になるのが大前提だ。
どうしたものかな、と考えながら小さな頭を撫でた。
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