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第1夜-3
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翌朝。
晴臣は珍しく早起きをした。朝の5時くらいだろうか。
まだ窓からは朝焼けのほの暗い光がさしている。
毛布にくるまったまま目をしばたたく。
ソファの人影を見て、一瞬考え込んだ。
そういえば夕べは奏太を泊めたんだったか。
こちら側を向いて眠っている。
毛布が落ちかかっているのが見えて、手を伸ばして直してやろうとした。
窓からの光が頬から首筋に当たって、白く浮かび上がらせている。
柔らかく巻いた黒髪とのコントラストが美しい。
毛布をかけ直してやると、奏太が微かに身動きした。
Tシャツの胸の辺りが苦しそうに見える。
俺のじゃ小さかったかなと晴臣は考えて……ぎょっと二度見する。
胸のシルエットが男のそれでない。
豊かにふくらんだ胸、いや、バスト。くびれたウエスト。
胸の辺りまで柔らかく渦巻く黒髪。
「奏太?いや、誰?」
顔は奏太に見えるのだが、それ以外がおかしい。
「おい、奏太」
「うるせぇな……もう少し寝かせろよ」
眉をひそめて寝返りをうった。癖のある黒髪が流れ落ちる。
「起きろよ奏太」
腕を掴んで揺さぶる。指先が明らかに柔らかい感触を伝えてくる。
「起きろってば」
「なんだよ晴臣……二日酔いで頭が痛いんだよ」
ようやく奏太が目をこすりこすり体を起こした。
「二日酔いどころじゃねーぞ。鏡見てこい」
「ああ?何でだよ」
「いいから!」
腕を掴んで無理やり鏡の前へ連れていく。
ようやく奏太にも事の重大さが解ったようで言葉を失っている。
「!……!」
「何があったんだ?」
「し、知るかよ。何だよこれ」
「あれだな、遥ちゃんよりは大人っぽいな」
「馬鹿晴臣、そんなこと言ってる場合か」
「じゃあ、上になんかはおってくれ。ちょっと目のやり場に困る」
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