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西園寺という男 2
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「来なさい。」
広い部屋に大きな窓から見える夜景。それに無意識にうっとりと見惚れながら、吸い込まれる様に真琴は男にゆっくりと近寄る。
真琴が男の前まで足を運ぶと、男は深く椅子に腰掛け、机を長い人差し指でトントンと叩く。
「乗って。」
「…はい。」
ギシ…
真琴は顔を赤くしながらもおずおずと綺麗に整理された木製の机に控えめに尻を乗せる。
「じゃあ…足を開いて。」
「…はい。」
「もっと俺に見えるように。……何が…とは言わなくても分かるよね?妃はイイコだから。」
男がワザと真琴の太腿の付け根をツーっとなぞる。
「あっ…」
「ははっ…ごめんごめん。」
男の視線が真琴の一部に釘付けになるのを、真琴は知っている。
男の視線が真琴の一部を舐め回す度に、真琴の呼吸が荒くなる。
「西園寺さん…まだ…ですか。」
「ん?何が?」
分かってる癖に…
「いつまで…このままで」
今日でここに来るのは2回目。この間は普通に抱かれた。
「妃。何が言いたいんだ?ハッキリ言え。」
「でも…俺…やっぱり…」
こんなことできない。
真琴が足を閉じようとした瞬間、西園寺が真琴を机に無理矢理押し倒す。
「んぐっ…」
「妃。俺は『ハッキリと言え』と言ったんだよ?足を閉じろなんて言ってないだろ?ん?」
西園寺は笑顔で言葉を発するが、声のトーンが低い。
「君は自分の立場が分かっている子だと思ってけど…違ったみたいだね。今日持ってきた契約書は破棄させてもらうよ。」
西園寺がパチンと指を鳴らすと、西園寺の秘書が部屋に入って来る。
え…誰…?
「如何致しましたか。」
「今日の書類…破棄していいよ。」
西園寺の一言で、秘書が契約書を真琴から取り上げる。
「ちょ…ちょっと…」
どうしよう。それがなきゃ…
西園寺が真琴の頰をツンっと突き、低い声とは裏腹に優しい笑顔を向ける。
「じゃあ。妃…勝手にどっかに売り飛ばされなさい。」
「ま、待ってください!捨てないで!」
真琴の目からはポロポロと涙が溢れる。
「お願いします…お願いします…」
その涙一粒一粒が赤くなった耳に流れる様が美しく、西園寺はゴクリと息を呑む。
「ごめんなさいっ…俺…おれっ…西園寺さんの言う通りにしますからっ……お願いしますっ…」
真琴が西園寺の胸元にすがりつき、震える唇で声を絞り出す。
「………抱いて…」
西園寺は真琴の見えないところで不敵に笑う。
「じゃあ妃…この間俺としたことを思い出して、俺を誘ってよ。」
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