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10 俺たちの関係を壊したのは
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「ん…」
差し込む日差しの眩しさで目を覚ました。
ズキンと痛む頭。
あーそうだ…
昨日は慧都と一緒に映画観ながら飲んでて…
いつのまにか寝ちゃってたんだな。
この部屋は、昨日映画を見ていた部屋ではない。
慧都の家では、あの部屋以外に入ったことはなかった。
でもベッドがあるということは、きっと寝室なんだろう。
1Kの部屋に住んでいる俺と違って、ダイニングがあって更に部屋があるなんて同じ大学生なのに信じられない。
まぁ、どうしてこんな広い部屋に住んでいるのかは慧都に既に聞いたことがあるので、今更なのだけど。
「ベッド使っちゃって悪かったな…ってか身長大して変わんないのに俺のことここまで運べたのか…」
俺がベッドを占領してしまったから、慧都はダイニングにあるソファででも寝たのだろうと思いながら体を起こしてベッドから降りた時だった。
ガチャンと音がなって、足首に違和感を感じた。
足元を見ると、右の足首には革製のバンドのようなものが付けられていて、更にそこからは鎖が繋がっている。
「は?何、これ…」
その鎖はベッドサイドにしっかりと括り付けられている。
鎖は短く、ベッドから降りることくらいしかできない。
この状況が全く理解できない。
どういうこと?
その時だった。
カチャリと部屋の扉が開いた。
部屋の中に入って来たのは、この家の主である慧都だった。
「あ、起きた?もうお昼だよ」
まるで、この異常に気づいていないかのような普段通りの慧都に俺が困惑するのは当然だった。
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