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「何だった?」
戻ってくると、翼冴は僕を見て尋ねてきた。
「窓が開いてて、窓辺に置いてた物が落ちてた」
「そっか。エアコン入れるほどじゃないけどまだ暑いもんなぁ…ところでここなんだけど…」
「…はいはい、どこ?」
翼冴が細かいことを気にするタイプじゃなくて良かったと思った。
何が落ちてた?とか、聞いてこなくて。
まぁ、そんなことより本人は課題を終わらせなきゃいけないからね。
それから音がすることはなくて、心の中で謝りながら翼冴と課題に取り組んだ。
気づけば外も暗くなっていた。
壱椰、お腹空いてるかな…
でも、まだ翼冴の課題は終わっていない。
終わりそうな目処は立っていて、あと1時間といったところだと思う。
翼冴がちゃんとやれば。
「慧都ってば!」
「えっ、あ、ごめん、何?どこか分からないとこあった?」
翼冴が僕のことを呼んでいたのに、壱椰のことを考えていて何も聞いていなかった。
「…………だから、俺、慧都のこと好きなんだ」
「は?」
そう告げた翼冴の唇が、僕の唇に重なっていた。
突然の翼冴からのキスと告白に頭が真っ白になった。
さっきまで普通に、一緒に課題をやってて…
「今まで課題とかわざとサボって慧都と一緒に居るために口実作ってた」
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