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宇善 ※柱if
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宇「ただいまー」
嫁三人と温泉旅行に行ってきた。善逸は任務だから連れて行けなかったが、今度暇を出して連れて行ってやろうと思う。
お土産をひとつ持って、なんやかんや騒いでいる方へ足を向ける。
これから任務に行くのか、はたまた任務から帰ってきたのか。喚く内容によって判断するのだが。
善「正一くーーーん!!!!嫌だよ!!俺行きたくないよ!!助けてよおおぉぉぉ!!」
正「いや、柱の貴方だから行くんですよ。他の隊員じゃ歯が立たないから……」
善「皆が勝てないんだから俺が勝てるわけないよおおぉぉぉ!!正一君が先に行って倒してきてよおおぉぉーーー!!」
正「僕が先に死んでこいって言いたいんですか!?」
善「ちっ、違うよおおぉぉぉ!!正一君生きてないと俺が死んじゃうよおぉぉ!!」
これから任務らしい。
というか、正一って誰だ?どっかの地味な隊員か?なに人様の屋敷に勝手に上げてんだ?
スパアァァンンン!!と障子を開けると、中にいた二人がビクリと固まってこちらを見た。
いつ見ても派手な金髪をひとつに結い上げて、ボロボロ目から涙を流して先程まで喚いていた善逸が、地味を極めた隊員に抱きついて………。
抱きついて??
善「う、うずいさ……」
宇「よぉ?善逸。この天元様が帰ってきたってのに出迎えも無し、挙句に任務に行きたくないから地味なやつに抱きついて喚いてるって最高に地味だな」
善「だっ、だって無理無理無理無理無理無理無理!!!今度任務に行ったら本当に死んじゃうよ!!俺死んじゃうんだよ!!!???行きたくないって!!!」
ぎゅううううっと先程より更に隊員に抱きつく善逸の首もとを引っ掴んで引き離そうとしたが、更に隊員にくっついてしまって、ジリッと胸の端が焦げる。
宇「大丈夫だ。善逸。戦ってるお前が最高に派手なのは俺が知ってる。お前は死なない。神であるこの俺の言葉を信じろ」
善「男にカッコイイって言われても嬉しくないよおおぉぉぉ!!それにさっきまで嫁と温泉旅行行ってた奴に言われたくないよ!!俺も行きたかった!!嫁ちゃん達とキャッキャウフフしたかった!!アンタが温泉旅行行ってる間に何回任務行ったと思ってんの!!??何回死にかけたと思ってんの!?宇髄さんの馬鹿ああぁぁぁ!!俺には正一君だけなんだ!!正一君が俺を守ってくれるんだ!!」
正「あ、あの……善逸さん……」
というか、この正一とかいう隊員善逸とどういう関係なんだ。善逸は俺の嫁だ。間違ってもふらふらしてる奴に手をつけられる隙は作っていないと思うんだが……。
正「………。そ、そうですよ。善逸さん。戦ってる善逸さん凄いカッコイイんですから、頑張って下さい。カッコイイ善逸さん見たら女の子たちなんて皆善逸さんに惚れちゃいますよっ!!」
ぴくっと反応した善逸は正一を見上げ、本当?と涙目で問う。
最っ高に可愛いこの瞬間を正一とかいう地味な隊員が独り占めしてるとか、旦那の俺を差し置いて何してるんだとか、ぐつぐつ腹の中が煮えくり返っているがスッと内面に押し込める。
善「じゃ、じゃあ、頑張ろうかな!!正一君がいうならきっとそうだよな!!」
おいおい。そいつの株はどんだけ高いんだ……。
正「じゃあ早速行きましょう!!」
立ち上がろうとした善逸の髪紐に手を伸ばし、するりと解く。
善「あ、ちょっと何するんですか!!」
宇「悪いな、正一君。門の前で少し待っててくれ。こいつ髪結い直すから」
正「は、はいっ」
善「えっ、正一君!?ちょっと、宇髄さん何するんですか!?早く行かないと……」
宇「つっ、っはーーーーっっっ」
善「えっ?えっ?なんで怒ってんの?俺なんかした??」
宇「取り敢えず、ここ座れ」
とんとんと自分の前の畳を指で叩く。
善「嫌ですよ。髪くらい自分で結えます」
宇「いいから早くしろ」
ちょこんと目の前に座った善逸を抱き寄せようとすると、何!?何!?と喚き始めるのでそのまま無理矢理抱き込める。
善「宇髄さ……」
宇「あの正一って奴は誰だ?」
善「正一君?なんでアンタがそんなこと………。あ、もしかして嫉妬?嫉妬してるの?」
宇「いいから早く答えろ」
善「ほんと考えてることすぐ隠すんだからさ。音どうやって変えてんの?嫉妬の音してもいいぐらいなのに凪いだようにいつも通りの音だから怖いんだよね」
宇「善逸」
善「正一君は俺と炭治郎と伊之助が初めて会った時の任務で、会った男の子だよ。あの時はまだ小さくてさー。でも肝が座ってて俺より立派だったよ」
宇「ふぅん?」
スッと解放すると善逸は何が何だか分からないというような顔をして俺を見てくる。
善「なに?さっきから何なの?」
するすると髪を結い上げる様を見ながら黙ってじっと見る。
少しだけ耳が赤く染まる善逸に、自分の怒りが少し収まった気がする。
善「俺もう行きますからね」
立ち上がる善逸を引き寄せて、晒された項に口付け、吸い上げて赤い痕を付ける。
付いた赤い痕を指で撫でてから、とんと背中を押した。
善「ちょっ、なっ、なにっ」
宇「ほら、行ってこい。帰ってきたら続きしてやる」
善「っはぁ!?続きとかいらないしっ!!あっ!!お土産帰ってきたら食べるから俺の分ちゃんと残しておいてよ!!行ってきます!!」
………………………。
正「あっ、善逸さん」
善「っはぁ…っはぁ…っはぁ……。もう、行こう正一君っ」
正「何かあったんですか?(予想はつくけど)顔が真っ赤ですけど……」
善「なんでもないよ!!」
髪が揺れて善逸の項が見えた瞬間白い肌に目を引く赤い痕。
正(あぁ、やっぱり。牽制ってやつかな)
雷様は祭りの神のもの…………。
正「あっ、待ってください善逸さん!!」
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