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* Scent.2 *
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立花だけが半端な理性を抱えたまま、今から犯されるのだ。
「助けて……っ。たすけて……!」
身体中を這いつくまわる手から逃れようと、立花はもがいた。
──気持ち悪い……気持ち悪いっ!
「すげぇ……男でもこんなに濡れるんだな」
くちゅり、と指を飲み込む音とともに入り込んでくる。
嫌なのに、無理矢理抱かれようとしているのに、オメガの身体はそれを嬉々として受け入れている様子が分かるのだ。
「や……たすけ……。いや、嫌……っ! あ、あ……」
悲鳴は途切れて屈辱的な状況でも、快感を拾うようになる。
髪を引っ張られて口での奉仕を要求され、立花はさらに抵抗した。
他の性より非力で何かに長けている訳でもない……蔑まされるためにカーストの最底辺にいる。
そうなるようにつくられたとしか考えられない。
がたん、と外から音が聞こえて、身体を弄っていた手がぴたりと止まった。
鍵の閉まっている扉が揺れる音がして、立花は再度「助けて」と叫ぶ。
「誰か、いるのか?」
──涼風さんの声だ。
痴態を見られるのが嫌で一瞬、助けを求めるのを躊躇してしまう。
その隙に口を塞がれて、立花の声は外に届かなくなる。
「くそ、どうするよ」
「誰か他に人を呼ばれても面倒だな……」
示し合わせると、男は扉越しの涼風に向かって声をかけた。
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