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2019年クリスマスの巻 1
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昔 となりのオシャレなおねぇさんは
クリスマスの日に私にいった
今夜8時になればサンタが家にやってくる
ちがうよ それは絵本だけのお話し
そういう私に ウィンクして
でもね 大人になれば あなたもわかる そのうちに
恋人がサンタクロース
本当はサンタクロース つむじ風追い越して
恋人がサンタクロース
背の高いサンタクロース 雪の街から来た
『恋人がサンタクロース/松任谷由実』
「俺、この曲嫌いなんだ」
「…え?」
トラは、埋もれるようにマフラーを巻いて、モフモフの肌触りの良いアウターを着ている。ズボンは裏起毛のあるズボンで、靴はムートンブーツを履いている。
「あははっ!…あぁーあ!確かにな!」
「…嫌な思い出しか無い」
ポケットに手を入れて、曇天の空と同じようにグレーの瞳で見上げていた。隣のブチを見ると、同じく埋もれるようなマフラーを着ている。
「それよりお前、ちゃんと、着替えてきたか?」
「…うるさいな。着替えたよ」
ブチは、制服のスカートを履いている。丈のながいスカートを履き厚手のタイツを履いているが、足下はローファーだ。
「ボスの雑用はやめに済ませるから手分けするか…」
ブチは、ボスに雑用を仰せつかっているらしいが年の瀬ということもあり、組織の仲間が誰も捕まらず、しょうがなくトラに連絡をしたらしい。
どこも年末は忙しなく働いている人は多く、依頼も急増する。金回りが良くなり、ハブりよくなっているだけのような気もするが、新しい年を迎えるにあたり、身の回りの大掃除をして年を越したいというロクでもないやつが多いのかもしれない。
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