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目覚めれば side:ポチ
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「余計な事、話すな」
彼の声がして、部屋に彼が戻って来たことに気付く。
「ユウ、余計な事、コイツに吹き込んでみろ、二度と口聞けなくしてやる」
「……すみません。何も吹き込んでません」
ユウって呼ばれた人は、恐怖なのか分からないけど何か言葉を飲み込むようにして答えた。
「点滴外したなら退け。傷の様子見るならそこで見てろ。コイツに触って良いのは俺だけだ」
こんなに幸せでいいの?今日は1つじゃなくってたくさん優しさもらってる。
ちょっと調子に乗っていいかな?
そう思って、彼に手を伸ばす。
彼は少し笑って、その手を掴んで僕を引き寄せる。
傷のせいで身体中に痛みが走るけど、それ以上に我儘が許させた事に嬉しさを感じる。
「ユウ、コイツは初めからズレてはいたが、この1ヶ月で完全に俺が完全に壊した。俺が望んでこうした。コイツにカウンセリングは必要ない。必要なものは俺が与えるものだけだ」
そう言いながら、彼は僕の包帯を解いていく。
包帯が外れて晒された傷口に彼は戸惑いなくキスをする。
直接、傷口に触れられ激痛が走り、生理的な涙が流れる。
包帯を外す度にその傷にキスを落としていき、青痣になってる所には彼が軽く噛み付いていく。
その度に訪れる痛みに涙と震えが止まらなくなる。
全部の包帯を解き終わった時、彼が満足そうに僕の涙を舐め取る。
「コイツはこんだけの痛みを与えられても声一つ上げず泣いて震えながらも、逃げずに俺に縋り付く。俺が与える全てをコイツは受け入れる」
彼がユウさんに話しかける。
「こんなの……。奏夜さま、彼は人間です。痛いものは痛いんです。もう少し丁寧に扱わなければ、奏夜さまが望む以上に壊れてしまいます」
ユウさんの言葉を彼は鼻で笑って、僕の傷口に消毒を落とす。
今度は消毒の痛みに涙が出る。
「痛い……」
彼からの愛のある痛みは耐えれるけど治療のための痛みには耐えれずに言葉をこぼす。
「ポチ、消毒の為だから我慢しろ。さっきは我慢しただろ?」
彼は僕の言葉を拾って、そう言いながら次の傷口に消毒を落とす。
「……っい、やだ」
でも、やっぱり痛くって、少し我儘が許されたという甘えも加わって駄々をこねる。
「あまり俺を困らすな」
そう言う彼の言葉は何処か甘く、僕の反応を想定していたかのような態度だった。
「良い子にしたらご褒美くれる……?」
何処までが許されて、何処からが許されないか。
失敗しても彼は捨てずに僕を躾け直してくれるから、甘えてみる。
「今日はもう沢山、甘やかしただろ?まだ強請るのか、まあ、良いぜ。甘やかしてる」
そう言いながら、彼は僕の首輪を外して首筋を思いっきり噛む。
噛まれるって首輪外された時に分かったから彼が噛みつきやすいように身体が動いた。
消毒なんか比べられないくらいの痛みが走る。
かなり深く噛まれたのだと思う。
それでも、消毒とは違って彼に愛されてると分かる痛みに彼に擦り寄る。
「消毒するぞ」
傷口に消毒が次々と塗られていく。
はじめの2回くらいは我慢したけど、あとはイヤイヤと首を振って泣きじゃくった。
彼は怒ることもせずに上機嫌に消毒を続けて包帯を巻いてくれた。
全部の治療が終わり、新しくできた首の傷口だけになる。
「ユウ、分かっただろ?消毒なんかより傷口触られる方が痛いのにコイツは傷口へのキスは受け入れて、消毒で泣きじゃくっる。お前ならその意味、察しただろ?首を噛まれるって分かっていて差し出す意味。ここまで躾けられるとは正直思ってなかったから、これはコイツの才能だな」
これは彼が躾けてくれたことなんだって、思うと消毒の痛みが我慢できないのは当たり前なことに思えてホッとする。
「ポチ、ここもう一回噛んでいいか?」
彼が首筋を辿りながら尋ねてくる。
尋ねてはいるけど、そこに拒否なんてない。
僕は小さく頷いて、彼が噛みやすいようにする。
容赦なく噛み付かれて涙が溢れる。
彼は満足そうに傷を舐めて、僕はその痛みに震えながらも堪える。
「この状態だと、首輪はお預けだ。消毒はするが.今消毒したら意識飛ばすな。まあ、問題ないか。ポチ寝ていいぞ」
彼にベットに寝かされて、首の傷口に消毒を垂らされる。
身体が次々に与えられる痛みに限界を感じ、意識がゆっくり落ちていく。
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