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「つれないこというなよ。そういうときは、素直にありがとうとか言っとくの」
「ありがとう」
「宜しい」
「……とか」
「こら」
魔女の家はますます複雑になり、あったと思った部屋は消え、また新しい部屋に生まれ変わっている。別棟も増えた。もはや、完全に迷路だ。
身長の伸びた俺では、通りづらい箇所もある。俺より背の高いヒヤさんは、難なくすり抜けるけど、一度慣れた感覚は消えなくて、自分の体の大きさに戸惑う。
「…………ねえ、ヒヤさん」
「なに?」
「今日、忙しい?」
「いつも通り」
「暇?」
「余裕があると言ってくれ」
ヒヤさんと俺はセックスしてない。
体に触れたのは、あの秋の日限りだ。ただ裸で抱き合って、会話をした。性的なこともしたけれど、最後まではしていない。
「じゃあ、今日しようよ」
「………………………………………………なにを」
「またそうやってはぐらかす。…………わかってんだろ」
「っ……し、つこい。近い。毎回言うなよ。ロボットか」
「……………」
「………………怒るなよ。君、最近なんでそんな切羽詰まってるんだ」
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