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_もしかしたら最初から僕だけだったのかもしれない。
こんなに恋焦がれ、愛しく思っていたのは。
先輩は…僕のことを数多くいる中の1人ってだけにしか思ってなかったのかも。
「僕と同居したいって言ってくれたのは…何もしなくても衣食住が揃うってだけだったのかな…」
…考えれば考えるほど現実が押し寄せてきて、“もうお前はいらない”…そう聞こえた気がした。
「別れた方が…いいのかな…」
浮気するってことは…僕にもう飽きちゃったってことだよね…。
そんな時ふわっ…と風が吹いた。
その風に身を任せるように上を見上げると…
「うわあ…綺麗なお月様……」
まんまると浮かぶ月が夜空に輝いていた。
輝く月が僕に勇気を与えた気がしたんだ。
「浮気されたって…僕は先輩のこと好きだもん、簡単に諦められないよ…」ボソッ
…ついぽろっと出た僕の本音。
きっとこれからどれだけ傷つこうが僕から先輩の元を離れるなんて出来やしないんだ。
どれだけ傷つこうが…。
「うん…まずは帰ろ、2人の家に」
_ごめんね、先輩。
先輩は僕と別れたくて浮気したのかもしれないけど、僕はそんな簡単に先輩のこと手放せないよ。
ほらだって。
僕に愛するってことを教えてくれたのは先輩だから。
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