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病院内は前に来た時と変わらず、ほぼ全てが白に統一されている。
どうすればいいのか分からずその場で狼狽えていると受付に人がいるのが見えた。
挨拶に行かなくちゃ…!!
「あ、あの!!!」
「……ん〜?な〜に〜?♪」
「え、えっと…本日からこの病院で働くことになりました!!!風上蒼太と言います!!バイト経験はないです!!宜しくお願いします…!!」
最初の挨拶がいちばん重要なんだとどこかで見たことあるからできる限り大きな声で、ハキハキと印象良く見えるように言った。
「君〜声でかい〜…」
「え、あ、すみません…」
「う〜ん…すぐに謝れるのは良い子の証拠だよ〜。よろしくね〜蒼太ちゃん♪」
「ちゃ…?!あ、はい!…失礼ですがあなたのお名前は……」
「え〜っとね〜……あ、そうそう〜僕の名前はね〜前川悠(マエカワ ユウ)だよ〜ん♪」
前川さんは語尾に特徴がある人だな。
なぜか僕のことちゃん付けで呼んでくるし…よし、変人…っと。
なるべく一人一人の特徴も覚えようとスマホにメモしていく。
___________
・前川悠さん
僕のことちゃん付けで呼ぶ。変人。
年齢は20代後半ぐらい…?
見た限りこの病院の受付を担当してるっぽい?
___________
「前川さん…前川さんは先生なんですか?」
「あ〜彰みたいな〜?全然違うよ〜僕はね〜ただのバイト〜♪」
彰…って先生の名前…
呼び捨てで呼び合う仲…?
「…葉山先生と昔からのお付き合いなんですか?」
「うん〜腐れ縁ってやつかな〜まあ結局彰が僕を好きすぎるんだけどね〜あは♪」
すきすぎる…?
すきすぎるって好きすぎる、?
好き?先生が前川さんのこと?
それって…
僕、おじゃま虫じゃん。
2人は腐れ縁で、ずっと一緒で、なのに急に僕みたいなのがぽっと出てきて…
僕、来ない方が良かったのかな。
「ってあ〜ごめんね〜蒼太ちゃんともっと話したいんだけどやらなきゃいけないこと出来ちゃった〜♪」
「あ…お時間取っていただきありがとうございます」
「今、挨拶回りしてるんだよね〜?他の2人は奥にいると思うから行ってきなよ〜♪」
「あ…はい!わかりました!」
2人が気になる…
だけどここは仕事場だもんね。私情なんて持ち込んじゃ…だめだよね。うん。
とりあえず前川さんに言われた通り、奥の部屋に行ってみよう。
迷惑にならないように静かに扉を開ける。
「失礼しま〜す…」
中に入ると、看護師さんと先生がいた。
「ん?誰?圭人知ってる?」
「いや、知らね」
「だよね。ごめんなさい、ここ部外者立ち入り禁止なんですけど…」
「あ、部外者じゃなくて…今日からここでお世話になります風上蒼太です!よろしくお願いします!!!」
「…ってことは新しいアルバイトくん?」
「は、はい!!」
「ふーん…俺は西堂圭人(サイドウ ケイト)。こいつは中畑愛美(ナカハタ アイミ)、俺の彼女だから指1本触れんなよ?触れたら殺すから」
「わっ!そんな物騒なこと言わないの!!ってごめんね?さっきの通り私は中畑愛美、気軽に愛美って呼んでね〜!あと彼女じゃないから。ただの幼なじみ」
「いいんだよ別に。将来的に彼女になるんだから」
「ごめんだけど圭人はタイプじゃないから。私、年下じゃないと無理なの」
「ぐ…っ…」
え、っと…なにこれ?
コント?コントかな?
「て、あぁもう!置いてけぼりでごめんね?とりあえず院長のとこ行っておいで?この馬鹿は何とかしとくから!!」
「あ、はい」
___________
・前川悠さん
僕のことちゃん付けで呼ぶ。変人。
年齢は20代後半ぐらい…?
見た限りこの病院の受付を担当してるっぽい?
・西堂圭人さん
中畑さんのことになると怖い?
年齢は30代ぐらい。
先生。
・中畑愛美さん
西堂さんと幼なじみ。
年齢は同じぐらいかな。
看護師さん。
___________
働いてるのはこの3人かな。
挨拶回りも終わったことだし葉山先生のところ戻ろうかな。
ふふ、僕って結構アルバイトの才能あるかも…?
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