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完結後の世界 =6(ひとつの恋路と隠された思惑①)
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凪side
あの日から数日、何度かやり取りを重ねた俺たちはなんと!来週!!
デートに行くことになった!!!!!!!
「ふんふふーん♪♪」
嬉しすぎて鼻歌歌っちゃうよね。
「どしたん?凪、めっちゃ嬉しそうやん」
この関西弁の男は俺の友達、吉森透(ヨシモリ トオル)。
大阪から引っ越してきたやつで、家が近かったからいつの間にか自然と仲良くなっていった。
透は母子家庭で、お母さんに迷惑かけたくなかったんだろう、いつもうちに入り浸ってた。
でも…確か………
…いや、別にいいか。
「え〜?それ聞いちゃう〜?んふふふ」
「うわうざ」
「わっごめんって!…いやあのね、?一目惚れした人と来週デート行くことになって…」
「…まず凪に好きなやつおったんや」
「まあね?俺も華のDKですから」
「ふーん…そんで相手さんはどんなやつなん?」
「え、えーっと…」
_俺は透を信頼してる。多分向こうも…。
でも男だって知ったら嫌われる、?
透には…嫌われたくないなぁ
「…内緒。もしその人と上手くいったら紹介するから!」
「えー何なんその焦らしプレイ…じゃあ年上?年下?」
「あーっと、年上。社会人」
「えーじゃあ…可愛い系?綺麗系?」
「…どっちかっていうと綺麗系?」
まあ、男だけど。
「…まあ確かに凪はなんか…守りたくなる感じするよな」
「透に言われても嬉しくない〜」
「悪かったな俺で…!」
言い終わると同時に思いっきり頭をぐしゃぐしゃにされた。
「なっ、透!!??うわもう折角朝からセットしてきたのに…」
「俺のこと雑に扱うからやん、もっと凪大切にしてもらいたいよぉ…ぐすぐす」
「嘘泣き下手すぎかよ…」
いつもこんな馬鹿みたいな会話を繰り返してる。
でも、こうやって馬鹿やってる時が1番楽しい…気もする。
「あ、そういや凪〜」
「なに?」
「今日の放課後空いてる?」
「どっか行くの?」
「駅前のさアイス食べに行かへん?俺、お抹茶食べたいんよ!」
「えーと、ちょい待って……あ、無理だ。今日シフト入ってる」
「うそん!」
「まあそゆこと」
「薄情者…」
「この埋め合わせはまたいつかってことで、じゃ」
クラスの違う俺たちはいつも階段で別れる。
今日もいつもと同じように別れた。
_その奥に隠された想いなんて知る由もなく。
「遊ぶ時間ないんだよなー俺にはバイト代でデートの服とか香水とかワックスとか買わなきゃだし!!」
あー楽しみ!!!!!
===
??side
「…なんなん…………」ボソッ
いつもへらへらへらへら…いい加減にせえよ。
「絶対…潰してやる」
_ああ、その時のお前の絶望した顔が楽しみだよ…なあ?
なーぎ?
===
_放課後。
「店長、これここでいいですか?」
「いいよいいよー本当いつもありがとうね、凪くん。助かってるよ」
「いえ!」
ここが俺のバイト先 " Always "。
少し古びた喫茶店だ。
俺は別に特別、本が好きなわけじゃない。
でも、なんだかここは懐かしくて。
匂いも、雰囲気も、何もかもが、故郷…って感じがして。
だからここでバイトしてる。
まあ店長が優しそうだったからってのもあるんだけどね、?
たまーに俺に残業させてくるけど()
「…店長〜相談乗ってくれません?」
「お客が居ないからって自由すぎないかい、凪くん…で、どうしたの?」
「大人の男…ってどんな感じが好みなんでしょうか」
「大人の男?」
「はい…近々、社会人の大人の男性と会う予定があって。嫌われるよりかは好かれたいじゃないですか」
「うーん…そもそも社会人の大人の男性と会う予定ってのがめちゃくちゃ気になるけど……そうだなぁ、優柔不断は嫌われるんじゃない?あとは…清潔感?」
「優柔不断と清潔感…なるほど!ありがとうございます!!」
「お役に立てたなら…でも一応仕事中だから私語は慎もうね…」
「あ、、はいすいません」
優柔不断と清潔感か。
でも俺、別に優柔不断じゃないしな。むしろすぐ決める方だし。
清潔感…はある、と思う。
…でも怖いから前の日は2回お風呂入って、汗の匂い消すやつ買っとこう。
「じゃ、店長お疲れ様でした〜」
「はーい気をつけてね」
少し薄暗い空模様と身に覚えのある匂いに、ああこれはもう少しで雨が降るから早く帰らないと、なんて思った。
その時だった。
…ん?あそこにいるのって…
駅の近くに見えた人影に見覚えがある気がした。
「…透、?」
それは今日も一緒に登校したあいつだった。
なんでこんな時間に駅に、?
一瞬、声をかけようかと思ったけど向こうも友達や彼女といるのかもしれないと思うと、このまま素通りが最適解だと考え直して振り返らずそのまま家へと向かった。
_この時、彼が誰といるのかぐらい確認しておけばよかったと後悔しても、もう遅い。
部屋に着いたはいいものの、透のことが気になって仕方ない。
「L○NEで聞いてみるか…?」
それぐらいならいいだろうと俺は携帯を手に取った。
「さっき、駅前に居た、?お前、夜早いから…意外だったわ……っと」
よし、これで気にすることなく寝れる!!
おやすみ!!
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