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完結後の世界 =6(ひとつの恋路と隠された思惑⑩)
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ねぇ、透。
俺たちの日々は全部が嘘だったの?
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やっと、やっと、殺せると思ったのに。
邪魔なんだよなぁ。
ああほんと…こんなに仲良くならなきゃ良かった。
==
信じてるわ、普段見せる笑顔が偽りじゃないことを。
今も凪を大事に思ってるって。
==
_靴箱で倒れた俺はいつの間にか保健室のふかふかベットに寝ていた。
「……はぁ…」
俺、こんな調子で透と冷静に話せんのかな…
無理な気がする。
だって目が合っただけで倒れたのに…
昨日の決意はどこいったんだよ…
時刻はまもなく昼休みを指そうとしていたとき
「なぁぁぁぁぁぁぎぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!」
…廊下に響く俺の名前。
「全く…うるさいんだよ真守は」
でもくすっと笑い声が漏れる。
「凪ッッ!!!!もう起きたの!!」
「もうって…今昼だよ?さすがに起きる」
「まぁそうね…………でね、凪。今から昼休みだけど…どうする?行く?いや、あたし的には今日じゃなくてもいいのかなって思うのよね?」
顔からも言葉からも、俺を気遣ってるのがわかる。
「ありがとう、でも…」
このままズルズル引きづったって、あとから辛いだけだから…
「…俺は行くよ。怖いけど、でも…今、行かなきゃ…!」
「…まあ凪ならそうなるかもって予想してたけどね…じゃあ、行きますか!」
「うん、、!」
これが終わりで、始まり。
==
「ん〜…あ!やっと来た〜待ちくたびれたやん」
屋上には透が。
変わらない景色に頭が混乱する。
「…え、なんで…」
まず、屋上で真守と作戦会議してその後透を呼びに行こうって考えてた、のに…
なんで居るの?
「どうせ凪のことやし、俺と話したがるんやろうな〜って思って」
「…あら〜?凪にあんなことしておいて自分は高校生活満喫…随分といいご身分ね?」
後ろから嫌味ったらしく透を挑発する真守。
「真守、久しぶりやね〜でもあんたさんに関係ないねん、黙っといて」
…二人の間に火花が散ってるのが見えるよ…
「……透、話そう?透の思いも考えも全部聞くから、全部受け止めるから、だから…俺の話も聞いて……?」
「別に俺はお前の話なんか聞きたないねんけど」
「っ…でも、っ!」
「とーおーるー??それ以上凪に強く当たるなら容赦しないわよ」
「……はぁ…何?今更」
透でも真守には弱いんだろうか。
少しバツの悪そうな顔をしたあと、渋々という様子で俺に耳を傾けた。
「俺、やっぱり、分からないんだ。どうして透は俺が透パパを殺したって思ったの?」
「はあ?なんでって…………父さんは居なくなる前、言ってた。三枝家の人らとゴルフに行くんやって。そんで行って見事に行方不明…そんなんお前ら以外のどこに犯人がいんねん」
「ゴ、ルフ…?」
そんなの、記憶にない。そもそもうちにゴルフセットなんて…無………
…あれ?本当に無かった?
靴箱のところに自分より大きい入れ物があった気が…でも気づいた頃にはもうなくて…それがもしかしてゴルフバッグ、、?
なんで忘れてたんだ?
わからない、でも震えが止まらない。無意識に俺の心から思い出すことを拒否してる。どうして?俺は…
何を忘れているの?
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