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完結後の世界 =10(真実①)
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※この章は"ひとつの恋路と隠された思惑"の第2章、そして最終章となります。
ページ数71~81の第1章を見ていただいてからの方がお楽しみいただけると思います。
それではどうぞ。⇩⇩⇩
_あれから透は何日も学校を休んでいる。
携帯に連絡しても既読無視。
でも真守には返信が来たようで…
「凪、透は今京都にいるって言ってるわ」
「京都?京都って確か透が生まれたとこだよね?」
「そうだわ、なんで今…?」
「…わかんないなぁ」
透はあの時、僕の母さんに何を聞いたの…?
「…ねぇ凪、あたし凪が大好きよ、だけど…透も好きなのよ。でも凪が辛い思いをするくらいなら…もう透と関わることをやめた方がいい、とも思うわ」
「そんな事言わないでよ、だってさ僕に返信くれないのに真守には来るんでしょ?それって透にとって真守は今でも大切にしたい友達ってことだよ。その真守が透に対してそんなこと言っちゃダメだよ」
まぁ逆に言うと透にとって僕は復讐の相手ってだけで、友達じゃなかったんだってことなんだけど…
「………」
どういえばいいのか分からない顔で俯いてしまった真守の姿を見て、言葉を間違えたと気付いた。
「ま、まぁ、今はさ無事に帰ってくることを祈ろうよ」
「…そうね、待ちましょうか」
===
そうして待つこと1週間。
久しぶりに透が登校していて、僕が話しかけるのもあれだし真守が代わりに聞きに行ってくれた。
「ねぇ、結局この1週間なんだったのよ」
「…あん時、凪の親に京都に行けばヒントがあるって言われて、やから行ってきただけ」
「それだけ?本当に?」
「ほんとだって…つか何?あいつ休みなん」
「あいつって…凪のこと?」
「他に誰がいんねん」
「普通に来てるわよ、ほらそこ」
会話は聞こえなかったけど、なんでか二人共がこっちを見てきたから一応笑ってみる。
そしたら変な顔されてまたそっぽを向かれて、なんなんだって思いつつもまた書き途中のノートに目を向けた。
「ね?元気でしょ」
「あぁ……真守、凪に言っといてくれん?ごめんなって」
「……はぁ?なんであたしが言わなきゃ行けないの?自分で言いなさいよ」
「それが出来へんから言ってるんやん」
「あたしは絶対言わないわよ、謝りたいなら自分の口で言わなきゃ意味無いでしょ」
「…チッ…うざ」
「ウザくて結構です〜じゃあたしもう行くからね。凪に放課後教室に残るよう言っとくわ」
「はぁ…」
真守は会話が終わったらしく僕の方に走ってきた。
「なーぎ!」
「なに、どした」
「今日、放課後残れる?」
「今日?今日は…大丈夫」
「じゃあ残ってね〜」
「わかった」
_ちらりと透の方を見ると一瞬目が合って、また逸らされる。
真守からの放課後のお誘いもきっと透のことなんだろうなぁって分かってた。
ねぇ透。
僕、お前のこと怖かったよ。
殺されかけたんだもん、そう簡単に元に戻れるなんて思ってない。
だけどね、時間をかけてでも戻りたいって思うんだ。
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