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震えが止まらない 第3話
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こんなぁ誕生日プレゼント要らない
第3話 更新済み
「顔を見せろと言ったのが聞こえないのか!」
そう兵士に怒鳴られたのが耳を両手で押さえても遠くに聞こえた。
優を守ってくれていた掛け布団を誰かが触ったのが肌感覚で判った。
慌てて耳から手を退かし現実に戻り必死に掛け布団を両手で引っ張り最後の抵抗をした。
だがすぐに掛け布団は屈強な軍服の男3人の内の1人に引き剥がされ床に吹っ飛んだ。
「やめて!!」
「鈴君!助けて!」
今の今まで頭の中での交信相手だった鈴の名前を思わず口ずさんだ。
それ位に優は追い詰められた。
「あれ?まだ制服のままか?」
「何を別けの判らない事を言っている!」
「鈴君だと?」
「聞いた事の無いニックネームだ?」
「学校にそんなぁ子が居たか?」
「一体誰だ?」
ベッドの上で無防備にされ丸くなり縮こまって居たらクラスの担任の鬼原先生にそう言われた。
優はそれを黙殺したけれど、周囲が気になり一瞬開いた目の目前に屈強な兵士3人が居並び立って居た。
その嫌らしい視線が優の全身を舐めまわすように上から突き刺さった。
「悪い子だなぁ! 102 号」
「素裸に赤い首輪だけのはずだろう」
予想した嫌な事を言われ怖くなり慌てて目を瞑りベッドの上で再度両足を両手で抱えそれ以上に小さくなれない玉虫の様に丸くなった。
直後に目前の兵士や先生に対し寝返り背を向け逃げた。
「ネクタイまでして今日も学校に行くつもりか?」
「もう人間で無くなったのだからすべて諦めろ」
悪魔に変身した鬼原先生が冷たく優の背後でそう言った。
「素っ裸の少年美を鑑賞されるのも奴隷の仕事なのに本当に悪い子だ」
続けて鬼原先生にそう言われた恥ずかしがり屋の優は心臓が止まりそうになった。
「お前も年頃になり大事な所の変化を皆に観察して貰えるようになっているだろう?」
制服姿のままの優を見降ろし追い討ちを掛けるように軽い調子で先生は言ったが優にはその言葉が心に深く突き刺ささった。
「そんなの嫌だ!」
「先生も日頃から裸は人に見せては駄目だと言っていたのに」
収容所の学校では誕生日に王子様から奴隷に突き落とす時の為に少年達に気品を持たせるために恥部は絶対に人に見せてはいけない恥ずかしい所だと教育していた。
だから優は鬼原先生に身を丸く縮めたまま震える小さな声でやっと言い返した。
「お前は今日から奴隷で人間では無くなるから衣服は一切身に着けてはいけないと奴隷の規則にあっただろう」
「もう人間で無くなったのに学生服を着ている理由でもあるのか?」
優の心が鬼原先生にそう言われ崩壊しそうにうなった。
「フッフッフッ」
鬼原の言葉に屈強な兵士達が鼻で笑っているのが優に聞こえた。
「そんなぁ先生!」
「僕は人間だよ!!」
年頃の優は担任だった鬼原にそう言われたが年頃だからこそ絶対に全裸を見られたくなかった。
それでそれを聞かなかった事にした。
小さく丸めた体をそのままにして首と肩だけ鬼原の方に向けそう叫んだ時に兵士と鬼原に蔑むように睨まれ顔を4人の居る反対側に再度向け沈黙してしまった。
「人間が赤い首輪を嵌めて居るはずがないだろう?」
鬼原先生が冷たく優に言った。
「誕生日の前日の昨夜プレゼントしてやったその赤い首輪は奴隷らしく良く似合う」
「だが学生服とネクタイは奴隷に似合わないと思わないか?」
優は鬼原先生にそう言われ腹の中が煮えくり返った。
「こんなぁ誕生日プレゼント入らない!!」
そう震える声で言いながら優は嵌められている首輪にもう一度両手を伸ばし外そうとした。
既に100回以上挑戦していたが無駄に終わっていた。
「自分で脱げないなら先生が1枚ずつ脱がしてやろうか?」
「背を向けて居ないでこちらに体を向けなさい」
「・・・・・・・・・・」
鬼原先生にそう言われた優はそれを黙殺した。
だが小さななで肩が心の動揺に合わせピクピクと動き顔の側面が赤く染まっているのを皆に観られていた。
第4話に続く
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