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親友とのお別れ 第4話
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キーワード
ハグ
第4話
「このネクタイ明日からいらないと思うからあげるよ」
前タッチをし合った後に優が自分のネクタイを外し右手に持ち耀の目の前に差しだした。
「じゃあ俺のも上げる」
そう言った耀も自分のネクタイを外し優と交換しあった。
耀の寮の3階から屋上へ行く階段の天井に季節外れなのにツバメが巣作りを1週間位前からしていた。
明日の優の誕生日に完成しそうだった物を2人は毎日階段の壁に少し隠れながら見ていたので最後に其処に見に行った。
「僕もツバメになりたい」
「優どうして・・」
「此処に好きな耀と居られる」
「優・・俺も優の事好きだ」
「嬉しい・・・耀に・・・」
「良い事があるかも知れない」
「優、どうして?」
「ツバメは金運をもたらすそうだよ」
「それに幸せも」
「優それより2人共ツバメになれたら幼い時に見に行きたかった山や川や海に2人で行こうぜ!!」
「うん!そうしたい」
頭が優の事で一杯の耀はそう言った後にツバメの好きな優の寮にツバメが巣を作れば良かったのにと思った後は優の事だけ考えて居た。
それでツバメが金運や幸せを何故もたらすのか優に理由を聞くのを忘れた事を夜になり気付いた。
耀が優を改めていとおしそうに見つめた。
「昨日は期待に応えられなくてごめん」
耀に見詰められた優がそう言った後に可愛く笑って耀に接近して来た。
優がそんな感じで耀に近づいて来たのは初めてで耀の心臓が高鳴った。
昨日は優の太腿を掌で摩っていた耀だが今日は棒立ちになっていた。
「優?」
耀が触れ合うほど接近してきた優にそう声を掛けた時に優は耀の背中に小さな両手をいき成り添えた。
「耀・・今までありがとう」
そう言いながら耀の体を両手でしっかり抱きしめ小さな顔を耀の顔に密着させた。
「優・・・」
耀もそう言って優の背中に両手を同じように添えた。
そして優を抱きしめハグした時、初冬の冷たい風を2人はまったく感じなくなりしばらくそのままで幸福を味わえた。
ハグをし終えた二人の少年の脳内はハッピーホルモンに満たされていた。
空には耀の寮で巣作りを終えた2羽のツバメが2人を祝福するかのように丸く円を描き頭上を飛び、ぴぃぴぃ鳴いていた。
「耀・・・」
「明日学校の下駄箱見て」
幸せそうな顔で優がそう言った。
「優何か入れたのか?」
「うん」
「優、今何か言って見ろよ」
「恥ずかしいから言えない」
この日の夜に耀の寮の食堂に優が小さな背中に大きな白い袋をグレープフルーツのルビーで満杯にして一生懸命運んだ。
耀はそのお礼を言おうとしたが既に寮から出る事も優との通信も出来ないようになっていた。
「優に逢いたいのに逢えない」
「どうしようもなくさびしく空しい」
「こんなの嫌だ!!」
耀は寮部屋で一人頭の中そう叫びながら現実逃避する為に可愛い優の笑い顔を頭の中に浮かべながら気持ちの良い事を3回もやった。
第5話に続く
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