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金色の瞳のチェシャ猫のお話10※
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「反省はしている。けど、絵文字やらスタンプやらは使いこなせん」
チェシャから送られてくる文章は、長文に加え、絵文字やらスタンプやら顔文字の類いが散りばめられている。それに、天花はいつも困惑する。使いこなそうにも、文章を打つのに精一杯で、果敢にチャレンジはするものの、変な記号が出てきたり、どのタイミングで絵文字を使っていいのか分からない。だから、結局一周回って素っ気ない文章になったり、返信が滞ってしまったりするのだ。
「了解の後に、へんな星座のマークとかつけてた事あったもんね」
「…」
揶揄すると、天花は顔を赤くして黙ってしまう。チェシャは、お茶を飲んだ。
「秋は、彼岸花が綺麗に咲くから見に来たいの」
竹林に真っ白い彼岸花が咲くのが美しく、今年はもう見れないかと思った。チェシャの声が少し寂しそうだった。
「そうか…」
チェシャの手から、お茶を奪った天花は、飲み干してしまう。
「あと、ユキちゃんの巨大なオニギリも食べたいし」
さっきは、散々文句を言っていたくせに。
「…そうか…」
視線をそらした天花に、チェシャはくるりと体勢を変えて向き合う。
「何?寂しい?」
揶揄うチェシャに、天花は言う。
「まぁな」
変に気取ったり、隠したり、見えを張ったりはしない。単純に、チェシャにあえない間は寂しいと思っているのだ。
「ちょー嬉しい」
素直な言葉に、チェシャの心に多幸感が広がる。
「ゆきちゃん…お腹いっぱいになったから、エッチしても良い?」
天花の首に手を回して、チェシャは天花を誘う。
「…明日も忙しいからダメだ」
彼岸の法要はまだあと何日は多忙が続く。この時間から夜がふけていくと、支障をきたしてしまう恐れがあった。
「じゃぁ、バニラで」
チェシャは、くすっと微笑むと、天花に唇を寄せた。
「ん…んっ、ぁっ…んっ…ふっ…」
チェシャがねっとりと天花の舌に絡ませる。
「さっき、チューしてくれた時から、ずっとエッチしたかったの…」
うっとりとチェシャはそう言った。
さっき…とは、昼間チェシャが敷地内で体調を崩して、この部屋に運ばれたときのことだろう。チェシャは膝をついて、覆い被さるように天花にキスをした。
「んッ…はぁッ…ぁんっ…ふっ」
角度を変えて舌を何度も絡ませる。
天花は、チェシャの服の中に手を入れた。大きなパーカーの下には、サイズの合っていないタンクトップを着ていた。天花がチェシャが来たとき用に身体が冷えないように買っていたものだがどうやらサイズが合っていないらしい。本来、ピッタリと身体につくはずなのに、余裕があった。
…もう少し小さいサイズであったか。と、天花は反省をした。チェシャの服の裾から、手を入れて、身体を触るのは触りやすい。まだ、細く骨張っている。
…まだ、沢山食べさせなければ。天花は、使命感に狩られる。オニギリ二つは食べさせたが、まだまだ。
「ふんっ…あっ…ゆきちゃ…んんっ!」
天花は、チェシャの誇張したズボンに手をかけた。
女性もののホットパンツをはいて、身体でも冷やしたらどうするんだと思う反面、それが似合っているチェシャに欲情している自分がいる。口では、身体が冷えるからダメだというが、あまり強くは言えないでいる。
「んぁっ…ゆきちゃ…んっ!」
チェシャのズボンのボタンを緩めて、冷たく小さな尻をもみしだく。
「……?」
天花は違和感を覚えた。
「…どうかした?」
舌の動きが止まった天花に、チェシャは尋ねた。
「お前…」
天花は顔を染めた。
青くなっているような、赤くなっているような…
「うわぁっ!」
ぐしゃぐしゃになっている布団の上にチェシャを倒す。両足が自由になったチェシャのズボンを完全に天花が脱がす。
「どうして、オープンショーツなんて履いてんだ!」
オープンショーツという単語を知っている天花に、ニヤリとチェシャが微笑んだ。
「…知ってんだ。オープンショーツって言葉…」
「うっ…!?」
かーっと更に顔を染める。
「問題はそこじゃない!こんな下着つけてうろついてたのか!?」
チェシャが履いているのは、特別に作られた下着だ。
といっても男物としてオーダーメイドしただけで、形は女性ものと変わらない。
オープンと言う名にふさわしく、元々布の少ない女性もののパンティが、更に布の面積が縮まり、更にセンターの部分が二股に割れている下着の事だ。チェシャの小さな尻は、真ん中からぱっくり割れているため、布が無い。つまり、パンティを履いたまま挿入が出来てしまうというものなのだ。どこに、パンツの機能があるのかと疑う下着に、天花は顔を真っ赤にした。
「だめ?こういう下着ユキちゃん好きかなぁと思って…」
指を口元に当てて、金色の瞳を上目遣いで天花を見る。
「好きかなぁと思ってじゃない!こんなんで、外に出て、明雪と風花に運ばれていたのか!?」
天花が、怒った顔は好きだ。けれど、もっとチェシャが興奮するのは、真面目な天花が踏み外す時。
「はぁ…」
チェシャの下半身が大きく誇張する。
「これ以上、俺を仏の道から遠ざけないでくれ…」
ゆらりとその影が揺れて、チェシャに覆い被さる。
「ちょ…っ!あぁっ!」
天花の指が後孔に入る。急に指が入ったが、チェシャのそこはすんなり天花の指を受け入れてしまう。
「挿入れないんじゃないの?…ぁあうっ!?」
「黙れ」
指を曲げてチェシャの良いとこに触れると ビクビクッとチェシャが身体を反応する。
「尻が見えそうなほど短いズボン履いて人様の眼前をうろついただけでも罪深いのに…更に、俺のパーカー着て、女物の下着身につけて…」
チェシャは、じっと天花を見つめる。
ああ…そうそう。この顔。ゾクゾクする。
仏の道を歩むものから、最も遠い感情に支配された雄の表情。
「あげく、他の男に身体を触られたなんて…」
その感情の名前は、嫉妬。
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