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金色の瞳のチェシャ猫のお話30
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「住職、ただいま戻りました」
無事に花風と明雪は戻ってきた。
「有り難うございました」
お土産を買ってきて、天花に報告をした。
「お帰りなさい」
天花が穏やかに2人に声をかける。
「…玉屑さんと八朔さんは、どちらに…?」
留守の礼をいおうとしたのだろうが玉屑と八朔は2人が帰ってくる1時間くらい前から姿が見えなくなった。
「お2人は、たぶん帰ったと思います」
たぶん…
というのは、1時間前までは姿を見たが、それ以降は見ていないということだ。
「…そうですか…」
チェシャは天花に『さよなら』をいうと、寂しくなってしまうため、絶対に見送りはさせてくれない。いつも気まぐれに、いなくなっている。手紙すら無い。花風と明雪は、どこか残念そうだった。
「…また、気が向いたらふらりと現れますよ」
野良猫みたいなヤツだから…
その時は、今回以上に太らせようと天花は思った。
いつ帰ってくるのか分からないが、遅くても、1年後…白い彼岸花が咲く頃には。
★ END ★
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