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2020年バレンタインデーの巻 13
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「…」
チェシャは、天花を見た。
「…」
天花は箱をもったまま固まるチェシャを見つめた。
「…」
2人は見つめ合ったまま、しばらく沈黙した。
妙な空気が部屋の中に流れる。
「…それだけ?」
チェシャが先に沈黙を裂いた。
「え?」
その言葉に、天花が戸惑う。
「ゆきちゃん…」
いつもの輝きを取り戻した、
綺麗なチェシャの瞳が、むっと怒りだす。
「チョコレート嫌いだったか?」
そんな事は一言も聞いた事が無かった。
ただ特別好きだといわれた事も無い。
別に、普通のチョコレートなら普通に食べれるだろうと、
そのくらいに天花は思っていた。
「そうじゃなくて」
チェシャは、愛らしい頬を少しだけ染める。
「愛の告白は?」
「は?」
チェシャは、頬を膨らます。
「愛の告白!」
「…」
バレンタインデーってチョコレートを渡すイベントじゃ無かったか?
と、天花は思った。
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