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2020年チェシャがいなくなる理由1-11【完】
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「ゆきちゃんに会いにいく」
チェシャの声がだんだん低くなる。
『は!?突然?』
「だって、ゆきちゃんが会いたいって言ったじゃん」
言った、けど…言ってないというか…
会いたくなると言ったのは確かにそうだが…
なにも、そんな突然決意しなくても。
『でも、お前仕事は?』
「知らない」
『…』
仕事といっても、殺し屋なので、
天花にはなんと言っていいのか分からない。
「だって、もうボク限界だもん」
『お前、でもミケに…』
そういえばミケに
『突然いなくなるな』とクギを刺されていたはずじゃないか?
「知った事か。美雪が煽ったんだからな。責任とれよ。
めちゃくちゃセックスするからな」
ブツッ
っと、電話は切れた。
天花は心の中でミケに謝った。
そして、スマートフォンを耳から離す。
画面を確認すると、既に真っ黒になっていた。
『…』
本当に、言葉通り来るんだろうか…?
天花は何だか落ち着かず、そわそわしてしまう。
チェシャの失踪癖は、文明の力を持ってしても、
緩和されるものではないのだった。
♬ end ♬
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