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2020年クリスマスの巻 パロディ編 2
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少年はハチミツ色の瞳を神父に向ける。
まるで、後光のように美しいその瞳に、神父の心がどきりと跳ねる。
「チェシャ」
「?」
神父の名前を呼んだ少年の言葉を塞ぐように、神父は少年の名前を呼ぶ。
「うわっ!」
神父は少年の膝をすくった。
浮遊感に驚いた少年だったが、神父の表情を見て表情を緩める。
「ゆきちゃん」
神職から少しづつ遠ざかるような下品な表情がたまらない。
まだ、無表情に隠れているが、確実に少しずつ絆されているのが、少年には手に取るようにわかる。
「…なんだ?」
「ボクね…すごく体冷たいの」
「だからなんだ?」
そんなことはわかっていると、抱き抱えている少年の言葉を聞いていた。
かなり早足で、礼拝堂から隣の家に繋がる廊下を歩いていた。
「だから…」
バタン
と、家の扉が閉まる。
暖炉には炎がパチパチと音を立てて付いていて、室内は暖かかった。
少年が来ることを見据えて、火をくべていたのだろう。
室内は質素で、暖炉意外にはベットと簡単なキッチンと机しかない。
隣の部屋には、風呂場がある。
窓は1つだが今は厚手のカーテンが閉まっている。
薄着の少年をベットに下ろした神父は自らの襟元を緩めた。
「あっためて」
少年は、神父のその姿に頬を緩めた。
その言葉に神父は眉を潜めた。
簡単な肌着をまくると、酷く痩せ細った冷たい体があらわになる。
「…本当に冷たいな」
覚悟はしていたが、氷を触っているのかと思うほど温度を感じない。
本人が冷たいというだけのことはある。
こんな体で長時間外を歩いて、体調を悪くしたらと心配になる。
「だから言ったでしょ?」
神父は、緩めた襟元をさらに開く。
「…ゆきちゃん…ちゅーしよ」
神父が乱れていく様を見ているとチェシャは性的な興奮をする。
これはチェシャのどうしようもない性癖だ。
チェシャの催促に神父は唇を合わせた。
「んぁっ、ぁあっ…んっ…は、っん…」
神父の掌がチェシャの体を撫でる。
その両手は酷く熱を持っており、冷気を纏うほど冷たいチェシャの体には灼熱に感じるほどであった。
薄い腹を撫で、暖かな指がゆるりと胸に近づき、ピンク色の突起を摘むと、チェシャの細い体がビクッとはねる。
チェシャは、神父の首に自らの腕をからませる。
神父の熱い口腔の熱までも奪うように舌を絡ませると息があがる。
「んぁっ、ゆき…っちゃんっ!」
唇が離れると、チェシャの瞳は切なく潤んでいた。
「もっと、ゆきちゃんが欲しいっ…」
もっともっと熱が欲しい…
この人の体から体温を感じたい。
チェシャの潤んだ瞳を見つめる神父はいう。
「チェシャ」
「?」
「メリークリスマス」
「…」
穏やかな微笑みを浮かべた彼は実に神父らしかった。
その姿に、チェシャはきょとんとした。
「まさしく性夜ってこと?」
良い雰囲気をぶち壊す発言は、これから行う痴態を想像してのことだ。
「ホワイトクリスマスだね!…ゆきちゃんの精子とボクの精子が絡みあってね…」
神父は想像してげんなりとテンションを下げた。
「お前ねぇ、そういう下品なことをわざわざ言うなよ」
「でも、真実でしょ?」
「…」
「あ!聖職者だけにねっ!」
性と聖をかけているのだろうが、ピクリとも笑えない。
間違っちゃないかもしれないが、何も下品に口に出さなくてもいいだろうと思う。
これは、神父の反応をみて面白がっているのだ。
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