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2022年霜月のとある日の巻❻※
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「今夜は帰さない」
「!」
天花は、額の汗を簡単に腕で拭った。
「って言ったら、お前は帰らないのか?」
「!!」
チェシャの瞳が妙に輝く。
「ゆきちゃん、それ本気で言ってるの!!?」
そんな臭いセリフを自分が言うとは思わなかった。
いつも我儘なのは天花ではなく、チェシャの方だから。
仕事の途中だという彼を引き止めるということは、ただ駄々をこねるという利己的な理由だけじゃないということに、天花は気づく。
「さあな」
「え?」
天花が、チェシャの膝の裏を抱えて肩に担ぐ。
正直、ここでチェシャを引き止められたとして、世界平和が実現するかといわれたら絶対ない。セックスが…もしくはエロが世界を救う。…なんて、ことの一端を天花とチェシャが担ってたまるか。
「んんンん…っ」
さっきよりもさらに深く天花の性器がチェシャの中を犯してくる。
「ふぁっ…んあんっ!ま、また…っ!」
他人の性器に吸い付くように、激しく出入りをするたびに肉壁が絡みつく。
自分の意思とは関係なく手放せない感覚が、熱の塊に必死に縋り付く。かき乱されるたびに何かを待ち侘びている。与えられる刺激が激しければ激しいほどに、待ち侘びた何かはとてつもないのものなんじゃないかという期待が膨らむ。
例えば、自分をもっと別の世界に連れていってくれるんじゃないかとか。助けてくれるんじゃないかとか、楽にしてくれるんじゃないかとか…
「っはぁあああぁーっあはぁーゆぎ、ぢゃん…も、ぃぐむ無理ぃいあぁあぁあああぁっ!!」
天花とチェシャの間で、チェシャの性器が擦れる。内腿の痙攣がガクガクと始まって何度目かの中イキをしてしまう。けれど天花は、それを無視して自分の腰を押し込むのと同時にチェシャの性器を同時にしごいた。
「ムリっムリムリぃいぁあぁうぅぅがぅうあぁあぁー!ぁあぐうあぐうあんぐぁー!!」
チェシャの嬌声は、天花の動きと共に激しくなる。腰が荒波を打つよう猛々しいものとなり2人の皮膚が打つかる空気の破裂音が室内に響く。
「だ、だめぁあーぁあぁいうぅぅぐあぁあぁー!ぁあがあああぁー!」
天花が腰を押し込む間ずっと、チェシャは痙攣し続けて性器からは白濁した精液から無色透明の潮に変わる。水分は、チェシャの腹の上に止まらず、激しく動くたびに皮膚の上から滑っていく。チェシャの体も天花の体も、それによって濡らされて、さらに汗と混ざって全身がずぶ濡れになる。
「はぁあーはぁーぁあああああーっはああああーっ!」
チェシャは天花が猛烈に動く間、ずっと絶頂を続け下半身だけだった体動が全身に広がって自分の意思とは関係なく何かに取り憑かれたかのように反応する。
しかし、それも何かの合図があったかのように、プツリと切れる。
「あああ!………っ…」
のけぞった白い喉がそのまま。呼吸を忘れたかのように喉が止まるが、体はまだビクビク動いている。
力が入っていたチェシャの足から力が抜けて、だんだん弓形に撓っていた背も床につく。天花はチェシャの性器から手を離した。
「チェシャ」
何度も前兆はあって訴えもしていたが、とうとう意識を飛ばし、自分ではどうすることもできない境地へと行ってしまったのだ。
意識を魂として、それがどこかへ行ってしまったのだとするならば、今目の前に横たわるチェシャの身体を情緒の全くない言い方をするなら死体そのもの。
それは、さながら屍姦しているようだと天花は思ってしまった。
「うっ…はぁ…」
その瞬間、天花は劣情を煽られてチェシャの中に精液を吐き出した。
「…っはあ…っ…」
身震いをした天花は、早急に動いていた動きを止める。
「…」
動きが止まると背中から、堰を切ったように汗が噴き出て滝のように流れ始める。
「…いだだだだっ」
天花は、やっと自分の背中に引っ掻き傷が無数についていることに気づく。自覚した瞬間から全身が炎に包まれたように恥ずかしくなって、また汗をかいてそれが背中の傷に染みる。
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