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浴槽の美少年
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都内の広告代理店で事務職をしている冴えない男・田中勇(たなか ゆう)は、日々の報われない暮らしに辟易としていた。
週末はいつも体育会系のノリがキツい先輩社員たちに連れられて、会社行きつけの居酒屋に行くことになっている。
今日も毎度の如くがんがん飲まされて、実りのない説教も聞かされ勇はほとほとうんざりする。
飲み会が終わり、勇はマンションに着くと、酔いでじんじん痛む頭と吐き気に耐えかねてベッドにダイブした。
「しかし、女っ気のない人生だよなぁつくづく……。」
勇は生まれて27年間、彼女を持った経験がない。女の子とは高校でも大学でも、友達以上の関係を築いたことがない。
彼の容姿は割りと良い方だが、生来の引っ込み思案が仇となっているようで、彼には自分から女性をデートに誘ったり、告白するといった勇気はない。
そんな彼だが、せめて彼女がいればこの単調で希望が持てない毎日も明るいはずだと信じているようだ。
しかし、現在普段は仕事とマンションの往復のみで、休みはほぼ寝ているだけという生活なので、出会いなんて皆無である。ちなみに職場の女性社員のほとんどは彼氏持ちか、既婚者ばかりである。
「この年になるまで彼女できなかったけど、このご時世仕事があるだけましなのかな……」
酔っ払った頭でそんなことを考えていると、次第にうつらうつらとしてきて、いつの間にか眠ってしまった。
何時間経っただろうか。勇が目を覚ました時にはすっかり朝になっていた。外から小鳥のさえずりが聞こえ、初夏の朝日が部屋に差し込んでる。
「風呂入らなきゃ……。」
寝起きの体は少し汗ばんでいる。それを早く洗い流したい勇は、お風呂場に入った。
熱いシャワーを浴びていると、目も意識もすっきりしてきた。その瞬間……。
「ちょっとそこのお兄さん! お湯めっちゃかかってるんですけど!」
浴槽から人の声がしたので、勇は瞬時に振り向いた。
なんと浴槽に、髪はブロンドのセミロングでアシンメトリー、眼の色はエメラルドグリーンの小柄な少年がいた。
少年は浴槽に背中をつけて、ちょこんと体操座りしながら濡れた顔でこちらをじっと見ている。
「んん??!! ええ~~??!! なんで人がこんなとこに??!! も、もしかして幽霊?!」
勇は驚いて若干パニックになったが、事情を説明するから落ちついてほしいという少年の言葉に少しずつ冷静さを取り戻した。
「なんなんだこいつは……おれの家に勝手に……。しかも、こんな美少女がなぜ……。」
勇は少年を女の子だと勘違いしているようだ。しかしそれも無理はない。この少年の顔立ちは誰がどう見ても女の子みたいで、そしてとても美しいからだ。
落ちついたところで、勇は自分が素っ裸であることに気がつき、それを女の子に見られていると思うと恥ずかしくなり、急いで脱衣室にあるTシャツとパンツを履いた。
少年の方もシャワーの湯でびしょ濡れなので、タオルと部屋着にしているTシャツと半パンツを貸してあげることにした。
「ありがとう。お兄さん優しいね。」
少年はそう言って、濡れた服を勇の前で脱いでみせた。
勇は慌てて目を反らした。少年はキョトンとして、「どうしたの?」と勇に尋ねた。
「だって君女の子じゃん! なんで男のおれの目の前で脱ぐんだよ!」
少年はクスクス笑いながら言った。
「何言ってるの? ぼくは男だよ。ほら、よく見て?」
そう言われて、勇はゆっくり振り向き恐る恐る少年の身体を見てみた。白い肌や華奢な体つきから、女の子を連想してしまうけど、胸は膨らんでないし、肩の形からしても男の子であることが分かった。
「ご、ごめん! とりあえず濡れたままだと寒いだろうから、少しシャワー浴びて体を温めてから着替えてね! おれは居間で待ってるから! 」
男の子を女の子と勘違いした勇は、申し訳なさそうにささっと居間に引っ込んだ。
「マジで焦った……。でも見た目完全に女の子じゃん。しかもめちゃくちゃかわいい……。」
勇は今さっき見たばかりの少年のあらわになった美しい上半身が頭から離れないようだ。
飛び散って付いたシャワーのしずくで濡れた美しい肌や、両胸にある小さな薄ピンクのかわいい乳首などは、思い出すだけで勇の色情を刺激する。
「いやいやいやっ! おれは何を考えてるんだ!? あの子は男の子だったじゃないか! 静まれ! おれの諸々の……! 」
「お兄さん……なんで頭壁にガンガン打ちつけてるの?」
勇はまたもや取り乱してしまい、少年が着替えてお風呂場から出てきたことに気がつかなかったらしい。
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