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くず教師1-①
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「よう、ようやく来たな」
呼び出しをくらい、体育教官室に嫌々来た飛翔。
また服装とかどうでもいいことでネチネチ小言をいわれるんだろうか。
学年主任の飯塚は生徒から嫌われている。理由は見た目と性格の悪さが現れた顔。
でっぷりと脂肪を蓄えた腹に一番に目がいき、そして年中汗をかいて服が体に張り付いている。肌は浅黒く、顔は常にテカっている。眼鏡の奥は重たい一重瞼で常に生徒を値踏みしているようで、口は常に真一文字。
飛翔みたいに制服を着崩している生徒にはもうネチネチと会うたびに小言を言ってくる。それがどう考えても生徒を思いやっての発言とはとれないから、当然のように嫌われ者だ。
「なんすか?俺用事あるんすけど」
「まぁそう焦るな。お前にこれを見て感想を言って貰おうと思ってな」
「はぁ?」
何の話か分からず、飯塚の出してきたものを見た。
見た瞬間、心臓がドクンと強く脈打った。
飯塚の手にあった写真。そこには、飛翔と一年の頃の副担任をしていた宇佐美という若い教師が映っていた。ただのツーショットではなく、指を絡ませ手をつないでホテルに入って行くところだ。
宇佐美に一目ぼれした飛翔が、二年に上がる前にダメもとで飛翔から告白し、内緒の恋人関係になっていた。教師と生徒ということで、誰にもバラすわけにはいかず、密かに会い、愛を深めていた。会う場所も市外がほとんどで、こんな風にホテルに入るのもこの時一回きりだった。
まさかその一回をこんな風に隠し撮りされているなんて思いもしなかった。
飛翔は体中嫌な汗をかき、その写真から目を離せなかった。
「こんなところで、宇佐美先生とナニしてたんだろうな?」
飯塚が愉しむように声をかけてくる。
「こんなのバレたら宇佐美先生どうなっちゃうんだろ?免職か・・・未成年と分かっていてということは淫行条例に抵触するよな。宇佐美先生、逮捕されちゃったりして」
「なにが言いたい」
宇佐美、宇佐美と連呼する飯塚にいら立ちが募る。
「お前の努力次第では黙っててやってもいいぞ」
「本当か?」
絶対飯塚は嫌味を言いながら縋り付かせ、それでも暴露すると思っていた。けれど飯塚は黙ってやっていてもいいと言ってきた。
思わぬ光明に顔を上げると、飯塚はにやにやして飛翔を見ている。
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