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〔-2‐〕
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「空邪さんの……こと……空邪さんのことが……す」
ブーッ……ブーッ……
何か聞こえる。
「ちょっとごめん」
咲坂翔空の言葉を遮り、下着を履いて音の元を探す。
あった……
自身の携帯を取り確認するけど、俺の方は鳴ってない。
「お前の携帯が鳴ってるんじゃないのか?」
「…えっ……あぁ……」
咲坂翔空は立ち上がり、携帯を取る。
その間、俺は放り出されたすべての衣類を取り着替える。
電話をしながらチラチラ俺を見る彼。『兄貴』とか言ってるから、相手は優真だろう。
「…すみません、俺ちょっと行くところができたので行きます」
「俺も出る。もうすぐ仕事の時間だし」
時間を確認すると朝8時頃。今ならそのまま行けば間に合う。本当は家に帰って着替えていきたいが、そうすると間に合わなくなってしまう。
以前、こいつといて仕事に間に合わず、休むことになってしまったからな……それだけは避けたい。純佑様にご迷惑をかけてしまったからな。
下半身もだいぶ回復してきて力は入るから立てる。でも……フラフラしてしまうから、勘の鋭い純佑様には絶対バレるだろう。
うぅ……体が痛い。こいつは何回俺をイかせたんだ……
途中から記憶がない。優真に抱かれるときはお互いに仕事をしているから考慮してくれてたんだけど、こいつの場合フェロモンのことがあるからなぁ……
『くうが……』
抱かれたときの光景が頭をよぎる。
うわぁぁ……サイアク。仕事のときに思い出しませんようにっ!
「大丈夫ですか?」
覗き込んでくる咲坂翔空。思い出した後、急に目の前にきたから、うまく顔が作れない。
「だ、だいじょうぶ……」
「でも顔赤い……熱でもあります?」
俺の前髪を上げ、額をくっつけられる。
熱い……額がくっついてるだけなのに、体が熱い。しかも何か変にドキドキしてる。
「ね、熱なんか……ないって……」
「ならいいんですけど……」
額を離された後でも残る感覚。
「俺のことは良いから……さっさと行け」
「でも空邪さん、フラフラしてる……途中まで一緒に行きましょ」
「大丈夫だって」
部屋から出ようとしてドアを開けようとする。
でも……
ギュッ……
咲坂翔空がそれを邪魔する。
目の前にドア。後ろにいる咲坂翔空。彼がドアノブを握っている俺の手を握る。
「一緒に行きましょ?……ねっ?」
「……わ、わかった」
耳元で囁く甘い声。彼から香るフェロモン。
いろんな誘惑に負け、俺は彼の言うことを聞くことにした。
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